あなたの“イチオシ”教えてください!
「新型コロナウイルス」の問題により、シーズン開幕が見合わせとなっているプロ野球。17日には5月中の公式戦開催を断念することが決まり、それに伴い交流戦も中止に。ひとまず「6月中の開幕」を目指して検討を重ねていくことが発表された。
ベースボールキングでは、この開幕延期の期間を利用して全野球ファンに向けたアンケートを実施中。「プロ野球・2020年シーズン あなたの“イチオシ”教えてください!」と題し、開幕が実現した暁にはこの選手のこんな活躍が見たい、今年の我が軍はココを見て、こんなことが起こると良いな……といった2020年の注目ポイントを募集している。
ユーザーの方からお送りいただいた声を基に、今回はロッテの平沢大河選手(22)について取り上げていきたい。
「トレードした方が良い選手」に…?
1997年12月24日生まれ、右投左打の内野手。名門・仙台育英高から2015年のドラフト1位でロッテに入団し、今年で5年目を迎える。
高校時代は1年時からメキメキと頭角を現し、3年夏の甲子園では主軸としてチームの準優勝に貢献。その後行われたU-18・W杯でも木製バットに難なく対応して見せるなど、ハイレベルな打撃技術を武器に高校球界屈指の内野手として注目を集め、ドラフトではロッテと楽天の2球団が一巡目で競合。鳴り物入りでプロの世界へと殴り込んだ。
その評判通り、1年目の春からオープン戦に出場を果たすなど、開幕一軍はもちろんのこと、開幕スタメンというところにも期待がかかったが、“本番”が近づくにつれて徐々にプロの壁に苦しみ、残念ながら二軍降格。それでも、ファームでは高卒ルーキー離れした成績を残し、5月の時点で早くも一軍デビューを果たす。
しかし、やはり一軍の壁は高く、デビューから23打席連続無安打と苦戦。プロ初安打を記録したのは、デビューから3カ月が経った8月のこと。計23試合に出場し、打率.149という結果で1年目を終えた。
その後、2年目には50試合、3年目は外野に挑戦したこともあって112試合と順調に出番を増やしていったものの、持ち味であるはずの打撃は開花の気配が見えず、打率も.176⇒.213という推移に。
“遊撃一本”でレギュラー獲りに挑んだ昨季も、開幕一軍には入りながら定位置確保には至らず。開幕前に足首を痛めたことや、シーズン中にも太ももの故障など、コンディション面でも苦戦。前年から大幅減となる51試合の出場で、打率は.198、1本塁打で8打点という成績に終わっている。
昨秋はドラフトの目玉・佐々木朗希の獲得に沸いたチーム。思えばこの平沢もドラフトでは一巡目で指名競合した逸材であり、その後も安田尚憲や藤原恭大など、近年のロッテには高卒の有望株が続々と入団してきている。
加えて、平沢がレギュラー獲りを目指すショートという点では、最大のライバルである藤岡裕大と三木亮に加え、ドラフト5位で加入した大卒ルーキーの福田光輝がこの春に猛烈なアピールを見せている。ほかにも、高校の後輩である西巻賢二が楽天から、そして大ベテランの鳥谷敬も阪神から電撃加入。これまで以上の“激戦区”となっているのだ。
その中で存在感を放っていくためには、やはり自身の武器である打撃でアピールをしていくしかない。かつてのゴールデンルーキーも、気が付けば“もう5年目”。球団OBには「トレードした方が良い選手」として名前を挙げられるほど、現状のチーム内での立ち位置は苦しいものになりつつある。
こうした危機感と、外部からの新たな刺激に触発されて、今年こそ真価を発揮することができるか。2015年ドラ1内野手の逆襲に、期待が高まっている。
平沢大河・プロフィール
ポジション:内野手投打:右投左打
身長/体重:176センチ/80キロ
生年月日:1997年12月24日
経歴:仙台育英高-ロッテ(15年・D1)
[昨季成績] 51試 率.198(91-18) 本1 点8
[通算成績] 236試 率.197(548-108) 本7 点46