あなたの“イチオシ”教えてください!
「新型コロナウイルス」の問題により、シーズン開幕が見合わせとなっているプロ野球。17日には5月中の公式戦開催を断念することが決まり、それに伴い交流戦も中止に。ひとまず「6月中の開幕」を目指して検討を重ねていくことが発表された。
ベースボールキングでは、この開幕延期の期間を利用して全野球ファンに向けたアンケートを実施中。「プロ野球・2020年シーズン あなたの“イチオシ”教えてください!」と題し、開幕が実現した暁にはこの選手のこんな活躍が見たい、今年の我が軍はココを見て、こんなことが起こると良いな……といった2020年の注目ポイントを募集している。
ユーザーの方からお送りいただいた声を基に、今回は楽天のルーキー・黒川史陽選手(19)について取り上げていきたい。
ドラフト時は「意外」も…
20001年4月17日生まれ、右投左打の内野手。智弁和歌山高から昨秋のドラフト2位で指名を受けたばかりのルーキーだ。
高校時代は1年の夏から5季連続で甲子園に出場。名門校の主軸として注目を浴びていたなか、秋の国体では木製バットで大暴れを見せたことで、スカウトからの評価を一気に高めた。
とはいえ、楽天は佐々木朗希のくじ引きで敗れた後の“ハズレ1位”で社会人の即戦力内野手・小深田大翔を指名。2位でも立て続けに内野手を選択したことに関しては、当時は有識者からも「意外」という声が多く挙がっていた。
しかし、男は実力でチャンスを手繰り寄せる。
チームの高卒新人では唯一のキャンプ一軍スタートを勝ち取ると、攻守両面でルーキー離れしたパフォーマンスを披露。身体の線は屈強なプロの先輩たちのなかに入っても全く引けを取らず、打席で構えれば当時18歳にしてすでに風格すら感じさせる佇まい。打球の質も高校を卒業したてとは思えぬ力強さがあった。
実戦でのアピールを続けたことで、当初は期間限定の予定だった一軍帯同も延長に。久米島から沖縄本島へと移る一軍メンバーに招集されると、オープン戦も3月15日の最終戦まで出場。キャンプからオープン戦まで、全日程を一軍メンバーとして走り抜いてみせた。
チームの二塁手には浅村栄斗という確固たる存在がおり、遊撃手もコンディション不良で出遅れているが、今季から主将を務める茂木栄五郎もいる。さらに今季はFAで経験豊富な鈴木大地が加入と、二遊間の層はこれまで以上に厚くなった。
そんななか、ドラ1・小深田とともに黒川が1年目の春から鮮烈な印象を残したのは、チームにとって嬉しい誤算だったことだろう。一軍の二遊間で“コブクロコンビ”が躍動する日も、そう遠くないかもしれない。
黒川史陽・プロフィール
ポジション:内野手投打:右投左打
身長/体重:182センチ/86キロ
生年月日:2001年4月17日
経歴:智弁和歌山高-楽天(19年・D2)
[OP戦成績] 14試 率.222(18-4) 本0 点2