成田が地元・秋田で勝利投手
今から1年前の5月1日。
“令和元年”の初日となったこの日、秋田県横手市のグリーンスタジアムよこてで行われた楽天-ロッテの二軍戦で、“秋田県”にゆかりのあるマリーンズの成田翔、山口航輝が活躍した日だ。
秋田県・秋田商高出身の成田は、5-5の8回からマウンドにあがると、先頭の太田光を遊ゴロ、続く下妻貴寛を一飛で簡単に二死とする。最後は岩見雅紀を2ボール2ストライクから5球目の外角のストレートで空振り三振に仕留めた。このとき、成田は「自然と出ました」と珍しく大きな雄叫びをあげた。
「秋田なので、プレッシャーもありました。フォーム自体もよかったですし、決めにいった球でしっかり空振りが取れたので良かったかなと思います」。
直後の9回に菅野剛士の適時二塁打が飛び出し、勝ち越しに成功。その裏、阿部和成さん(現千葉ロッテファームのサブマネージャー)が1回を無失点に抑え、成田に白星がついた。
山口が二軍戦で本塁打
ルーキーだった山口は、4月が終了した時点で、23試合にして、打率.268(41打数11安打)、3打点の成績を残していたが、本塁打はなかった。
『6番・レフト』で先発出場したこの日の第1打席、楽天先発・引地秀一郎が2ボール2ストライクから投じた6球目の変化球をフルスイング。「久しぶりにいい感触で入ったなという感じです」と、レフトへ豪快なプロ初本塁打を放った。
高校3年間を過ごした秋田での試合ということもあり、知り合いも多く観戦に訪れていたという。「高校3年間過ごした秋田での試合だったので、秋田で打てたのは良かったなと思います」と喜んだ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月20日に予定されていたプロ野球の開幕は無期延期となっている。開幕した時には、今度はファームではなく、揃って一軍で成田の勝利投手、山口の本塁打を放つシーンを見たいところだ。
文=岩下雄太