ニュース 2020.05.03. 17:28

落合、篠塚、大石、辻、正田、和田…個性豊かだった1980~90年代の二塁手

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西武・辻発彦監督

二塁経験者に監督適正あり!?


 二塁手といえば「堅実な守備とつなぎ役」というイメージが強いが、現代は山田哲人(ヤクルト)や浅村栄斗(楽天)など、強打の二塁手が増加中。振り返ると1980年~90代は、個性的な二塁手が多かった。

 3度の三冠王に輝き、監督としても輝かしいキャリアを誇る落合博満。現役当初は二塁を主戦場としており、1981年、翌82年と2年連続で二塁のベストナインに選出された。一塁や三塁を守ることが多くなった落合に替わり、1983年から2年連続でベストナインに輝いたのが大石大二郎。小さな体で近鉄不動の1番打者として活躍し、鉄腕アトムの主題歌に乗せた応援歌も印象的だった。

 1986年以降は、西武の黄金期を支えた辻発彦が1993年までの間にベストナインを5度受賞。同時期に切磋琢磨していた西村徳文(ロッテ)、福良淳一(阪急、オリックス)、白井一幸(日本ハム)もベストナイン受賞歴があり、90年代後半はダイエー(現ソフトバンク)の小久保裕紀が強打を武器に頭角を現した。

 のちに中日を指揮する落合や、西武を連覇へ導いた現監督の辻。コーチ経験豊富で二軍監督経験のある白井や侍ジャパンを率いた小久保含め、上述の面々が皆、のちに監督職についたという事実は興味深い。

高木豊&R.ローズ、90年代はハマスタ戦士が活躍


 セ・リーグも個性的な選手が揃う。まずは巨人の篠塚利夫(のちに和典に改名)。1981年から87年の間に5度ベストナインを受賞。2度の首位打者にも輝くなど、芸術的な流し打ちは野球少年を魅了した。

 1988年から2年連続でベストナインを受賞したのは広島の正田耕三。1987年から2年連続首位打者、1989年は盗塁王に輝くなど俊足巧打のスイッチヒッターとしてチームを支えた。1990年から2年連続ベストナインに選ばれたのは大洋(現DeNA)の高木豊。こちらも俊足巧打が売りで、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として人気を博した。

 1992、94年のベストナインは阪神の和田豊。チームは「暗黒時代」と称される低迷期だったが、巧みな右打ちを武器に1993年にはリーグ最多のシーズン161安打を放った。阪神では真弓明信が1983年、岡田彰布は日本一に輝いた1985年に二塁でベストナインを受賞。この3名ものちに監督を務めている。

 1997年以降は、横浜(現DeNA)のロバート・ローズが4年連続でベストナインを受賞。「ベイスターズ史上最高助っ人」と称さる男は、1993、95年にも同賞を受賞しており、「マシンガン打線」の中心打者として1998年のリーグ優勝、日本一にも大きく貢献した。
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