▼ “温故知新” BKおススメ野球映画

『フィールド・オブ・ドリームス』
公開:1989年(アメリカ)
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
主演:ケビン・コスナー

◆ 信じるか信じないかは…

 If you build it, he will come.(「それを作れば、彼はやってくる」)。主人公がトウモロコシ畑で聞いたこのセリフによって物語は大きく動き出す。

 「それ」とは野球場であり、「彼」とはブラックソックス事件(1919年のワールドシリーズで起こった八百長事件)に連座した疑いで球界を永久追放された実在の人物、ホワイトソックスのジョー・ジャクソンのことである。

 タイ・カップと同時代に生き、しのぎを削り合ったジョー・ジャクソンの名誉はいまだ回復されていないが、主人公はかつて憧れていたヒーローの無実を今も信じ続けている。『フィールド・オブ・ドリームス』はいわば“信じる”男の物語なのである。

 舞台はアメリカ中西部。冒頭の声に突き動かされた主人公は、広大な大地を切り開き、取り憑かれたように「それ」を作り始める。不器用で不恰好。周囲に煙たがれ、経済的に困窮してもお構いなし。すると物語のラストで、思いもよらぬ出来事が起こる。

 野球を題材にしたファンタジックな物語だ。ありえない。現実離れしている。そう決め付けるのは容易いが、ウイリアム・パトリック・キンセラの書いた原作『シューレス・ジョー』しかり、本作しかり、要は信じるか、信じないか。やるか、やらないか。それはあなた次第なのだと物語は訴えかける。

◆ お伽話が現実に?!

 主演を務めるのは前作『アンタッチャブル』(1987年)で一躍脚光を浴びたケビン・コスナー。『フィールド・オブ・ドリームス』は第62回(1990年)アカデミー賞で作品賞など3部門にノミネートされ、続く『ダンス・ウィズ・ウルブズ』では第63回(1991年)アカデミー賞の最優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞するなど、まさに映画人として絶頂期にあった。

 アイオワ州北東部に位置するダイアーズビル郊外。撮影時、実際にトウモロコシ畑を切り開いて映画用に作られた野球場は現在も残されている。単なる観光客向けの観賞用ではなく、予約されすれば、実際に誰でもプレーできる現役のフィールドとして、だ。

 すると昨夏、ダイアーズビルの街に思わぬビッグニュースが舞い込んだ。現在の球場の隣に8000席を設けた球場を新設し、2020年8月にシカゴ・ホワイトソックス対ニューヨーク・ヤンキースの公式戦を開催するとMLBが正式に発表したのである。

 スクリーン上でのお伽話は30年の時を経て現実のものとなろうとしている。ただし、昨今の事情を鑑みれば、この壮大なファンタジーが完結するのは、もう少し先のことになるのかもしれない。

 最後に、冒頭のセリフは、AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)が2005年に選出した『アメリカ映画の名セリフ100』にランクインしていることも付け加えておきたい。

この記事を書いたのは

ベースボールキング編集部

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