体力強化から実戦へ向けて
DeNAの濱口遥大投手が10日、自主練習後にオンラインミーテングアプリ「ZOOM」を使用した取材に応じ、現状について語った。
自主練習が始まってから約1カ月、当初の「ミニキャンプみたいな形で体力をしっかりつける」ことから、約1カ月後を目指すとの報道もあった開幕に向けて「少しずつキレの部分にシフトチェンジしていこうと思います」と、練習内容もより実戦を見据えたものに変えていく考えを明かした。
1年を通して戦い抜くため、キャンプからトレーニングを行ってきたが、「どうしても間が空いてしまっている。逆に始まってしまえばキツくなってくると思う」と語り、「今のうちにしっかり自主トレ、キャンプでやってきたことを落とさないようにする」ことにも気を配っているようだ。
横浜スタジアムでの練習時には「キャッチボール、週1回のブルペン、強度の高いランニングとウエイトトレーニング」に時間を費やし、自宅では「近所を走ったり、ケトルベルやダンベル」で身体を動かしているとのこと。「なかやまきんに君のYouTubeで体幹系のトレーニングをしている」ことも明かし、「解説や気をつけるポイントが丁寧」とオススメしていた。
「実戦(期間)が開いているので、最初は自分が意識していないところでも出力が出すぎてしまうかもしれない。暑い時期に入っていく中での開幕に対してケアはしなくてはいけない。元々足がつったり汗をかいたりするので、そこに対する対策は、例年以上にしなければならない」と語り、自身の特性を鑑みて調整を続けていく。
この現状についても「限られた練習時間の中で、前もってやるべきことをプランニングしてから詰めてやる。シーズン中でもなかなかないこと。こういうふうにやるのは凄くいいのかなと感じました。近所を走るのも普段と違う景色に見えて新鮮」と、濱口らしくポジティブに捉えていた。
「キャンプ中盤、終盤くらいから声援を聞くこともできていない。オープン戦も無観客でやりましたけど、普段とは違う雰囲気で物足りなさを感じた」と、素直な心境を明かし、「1日でも早く、安心して試合が見られる環境が作れるように、僕らもそうですし、皆がもう少し我慢しないといけないのかなと思います」と、新型コロナウイルス感染拡大防止へ共闘をお願いしていた。
先の見えない状況にも“濱ちゃんスマイル”を見せながら取材に応じた濱口。4年目を迎えたパワフル左腕が躍動する姿を楽しみに待ちたいと思う。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)