西武先発陣をけん引する立場のふたりが切磋琢磨
昨オフにFA権を行使して西武残留を決めた十亀剣投手が、昨季のチーム勝ち頭でもあるザック・ニール投手と共に自主練習に励んでいる。
現在の自主練習期間は、主に体力づくりに重きを置いているという十亀が、ニールと共に取り組んでいる練習のひとつが、ゴムチューブを使ったトレーニングだ。
日本人選手の多くは「ピッチングの時に体が前にかかりすぎないように、ゴムチューブを使って後ろから体を引っ張って練習する」が、ニールは「ゴムチューブを前から引っ張っていた」ため、昨季途中にその姿を目にした十亀が興味を示したのがキッカケだという。
ニールに理由を聞くと「前から引っ張ることで、前のめりになるのを我慢する力を養っている」「実際の登板時にゴムチューブがなくても、前にかかるのを我慢する力を発揮できるようになる」との狙いがあり、十亀が「さっそく取り入れた」。現在も二人でこの練習に取り組んでいる。
そんな十亀の自宅での楽しみは、昨年9月に誕生した長女との時間。「ひとりの野球選手としては複雑ですが、ひとりの父親としては、子どもが一番成長して変わっていく姿を見守ることができ、長く一緒にいられることは嬉しい」と笑顔を見せた右腕が、新たな家族の存在を糧にさらなる活躍を見せてくれることだろう。