「より強くスライディングができるように」
5月も終わりが近づき、徐々に開幕に向けた話題が増えてきたプロ野球。具体的な開幕日についての報道なども多くなり、各地で選手たちの調整のピッチも上がっている。
西武の2年目・山野辺翔も、一軍定着とレギュラー奪取に向けて奮闘の日々を送っている。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐべく、現在は“分離練習”によるむずかしい調整が続いているものの、男は毎日午前8時過ぎには球場に姿を現し、そこから12時30分まで汗を流す。できること、時間が限られている中ではあるが、みっちりと開幕に向けた練習を積んできた。
24日には誕生日を迎え、「練習後に、呉さんに『そう言えば誕生日だよな?おめでとう』と言われて。うれしかったです」と、笑顔を見せた26歳。
昨季はファームで29盗塁をマークし、盗塁王のタイトルも獲得。その武器にさらに磨きをかけるべく、二軍外野守備・走塁コーチである佐藤友亮の指導を受け、「より強くスライディングができるようになりましたし、スピードも出てきました」と納得の表情。たしかな進化の手ごたえを糧に、「具体的な目標はないですが、いいところで走れるように」と、闘志を燃やしている。
私生活でも“進化”?
そんな山野辺にとって、最近の大きな変化と言えば、今年1月からはじめた「一人暮らし」がそのひとつ。寮では毎日食事が用意されていたが、今では3食すべてを自分で考えるようになった。
それに加え、現在は“外出禁止”の状況。慣れない料理器具を手に、キッチンに立つ日も増えている中、その腕前も徐々に向上しているのだと言う。
こうした流れもあって、球団が公式YouTubeで25日よりスタートした企画『L's OFF SHOT』の記念すべき第1回を山野辺が担当することに。
選手が“自撮り”でプライベートな部分をファンに伝えていくという新企画だが、その1発目として「山野辺クッキング」が公開されている。
5月某日、練習終わりに玉ねぎやニンジン、アスパラ、ひき肉にトマト缶などを調達して帰宅した山野辺。スマートフォンを自撮りモードにしてキッチンに固定すると、そこから料理がスタート。
慣れない手つきながら、玉ねぎにはしっかりと縦横に包丁を入れてみじん切りに。油はオリーブオイルを使用し、隠し味に赤ワインを投入するほどのこだわりを見せて作り上げたのはミートソースのパスタ。本人も「100点満点の出来でした!」と自画自賛する一品が完成した。
「今はまだ、球場で野球をしている姿をファンの皆さんにお届けできないことを残念に思いますが、この映像をご覧になって、ご自宅で楽しいひと時を過ごしていただければ嬉しいです」と、笑顔でファンへのメッセージを送った背番号4。
自宅のキッチンでも2年目の進化を見せつけている山野辺が、一軍のグラウンドで躍動する姿が今から待ち遠しい。