守護神が打たれ、サヨナラ負け
楽天の申し入れで『DeNAの先攻』、『楽天の後攻』で行われた練習試合は、7対7同点の9回裏に練習試合が再開して初登板となった山崎康晃が、楽天・内田靖人に中前へサヨナラ適時打を浴び、ホームスタジアムながら、DeNAがサヨナラ負けを喫する珍事となった。
山崎康晃についてラミレス監督は、対外試合で久々に登板したことを踏まえ、「そこまで悪くはなかった。スピードも悪くはなかったし、結構、効果的な球を投げていた。次回はいいピッチングをしてくれると思う」と話すにとどめた。
それでも救援陣では6回以降、三嶋一輝、スペンサー・パットン、エドウィン・エスコバーの3人が、各々1イニングを13球、13球、12球ですべてノーヒットに抑えるピッチングを見せた。ラミレス監督も「すごく良かった。1イニングずつだったが、全員、球数は少なかったし、球の使い方も効果的だった」とうなずいた。
坂本、5四球と制球に苦しむ
ローテーション入りを狙う新人左腕の坂本裕哉(ドラフト2位・立命大)は、先発で2回を投げ、1安打1失点だったが、5四球を与えるなど57球も費やす内容だった。
ラミレス監督は、「きょうは残念な結果だった。前回よりはいいピッチングをしてくれるだろうという期待をしていたが。初回はスピードは悪くはなかったが、全体的にコントロールでかなり苦しんだ。2イニングで57球、5四球。ストライクとボールがハッキリしていたし、あまりいい投球ではなかった。彼は間違いなく素晴らしいポテンシャルはあるが、1軍で投げていくためにはもうちょっと安定した結果を出さなければいけない。通常のシーズンだったら、もうちょっと我慢して状態を上げてもらおうという感じになると思うが、残念ながら今はなかなか試合数にしても特別な状況なので。今までよりも評価は落としてしまったかなと思う」と話した。
さらにラミレス監督は、今後の坂本について、「木塚ピッチングコーチとブルペンで技術的なところとかを修正していこうという話をした。そこで今持っている課題をどれだけ修正したかで、どういう風に使っていくかを考えていく」と話し、一軍で修正を図っていく方針を示した。
一方、3番手で2イニングを投げ、浅村栄斗に浴びたソロ本塁打による1点に抑えた中川虎大について、ラミレス監督は、「特に本塁打を打たれた後、落ち着いて、かなり自信をもって投げていた。賢いタイプの選手なのかなと。ストレート、カーブ、球種を織り交ぜながらいい投球をしていた。ストレートも150、151キロと安定していた。もうちょっと1軍で見たいかなと思う」と1軍合流を決めた。
▼ 坂本裕哉
「指にかかるボールはあったのですが、カウントを不利にしてしまい、リズムも悪くなり、ランナーを溜めてしまう場面が多くなってしまいました。もう少し、慎重にいく時と大胆にいく時のメリハリをつけて投げられれば良かったです。次回登板までに有利なカウントで打者と対戦できるようしっかり調整したいと思います」
▼ 中川虎大
「自主練習明け初めての対外試合でしたが、自分が思っていたよりも腕が振れ、本塁打を許した後も、相手に流れを渡さないよう切り替えて投げることができました。但し、変化球が浮くことがあったので、しっかり修正して結果を残していきたいです」
(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)