「打った瞬間入ると思いました」
ソフトバンクの柳田悠岐選手が5日、甲子園で行われている阪神との練習試合に「3番・中堅」で先発出場し、対外試合が再開されてから2本目となるアーチを放った。
この日は開幕投手が内定している西勇輝と相対し、初回の第1打席は左飛に倒れていたものの、1点ビハインドの4回、イニングの先頭打者として打席に入ると、カウント2-2から内角低めの速球をすくい上げるようにフルスイング。「打った瞬間入ると思いました」という打球は、甲子園の浜風を物ともせずに右中間スタンドへ飛び込んだ。
一見すると人並み外れたフルスイングに目が行く一発だったが、打席内で柳田が思い描いていたのは“コンパクト”。「追い込まれていたし、(バットの)振りが大きかったのでコンパクトに振りにいきました」と、豪快にカチアゲた一発を振り返っている。
この「コンパクト」な意識が柳田の状態の良さに繋がっているのか、これで3試合連続安打。3日に京セラドーム大阪の左中間スタンドへ放り込めば、翌4日は前進守備の間を抜く巧打を披露するなど、バリエーション豊かな打球を広角に放っている。
昨年は故障に悩まされて不本意なシーズンを過ごしたが、今季はここまで大きな故障もなく順調な調整を続けている模様。プロ入り10年目の節目のシーズンを迎えた鷹の主砲が完全復活の予感だ。