指揮官からの揺るがぬ信頼
オリックスは14日に行われた練習試合の最終戦で阪神と対戦。開幕投手を務める山岡泰輔と共に“ダブルエース”の一角を担う山本由伸が登板した。
初回、先頭の糸井嘉男に四球を与えて塁に出すと、3番・マルテにはカットボールを捉えられてしまう。これが左中間を割る適時二塁打となり先制を許すと、続くボーアにも四球を与えるなど、苦しい立ち上がり。その後、福留孝介の適時二塁打と糸原健斗の犠飛で2点を失い、初回に3点を奪われた。
初回だけで31球を費やした山本由伸だったが、その後は力強い投球で阪神打線を無失点に抑えた。5回を71球、被安打4、与四球3、奪三振5の3失点という内容にも、「100(%)に近いところだと思う。失点や反省点もあり、良いところも悪いところもあったけど、それを含めて良かった」と総括。開幕に向け、「チェックポイントをしっかり確認することと、体も心も万全の状態に持っていくのが一番大事。良い1週間にしたい」と前を見据えた。
「初回、何がそうさせたのかというとこで…2回は何とか立ち直ってくれたが、いつもの由伸ではなかったようだ」と振り返った西村徳文監督も「まあ、来週の日曜日は大丈夫でしょう」と、その信頼は揺るがない。
一方の打線は、阪神先発の左腕・ガルシアを毎回のように苦しめながら5回で1得点と、あと一本がでなかった。それでも7回、二死から後藤駿太が二塁打を放つと、誕生日を迎えた大城滉二の2ランで3-3の同点に。試合後、決定打に欠けた打線について西村監督は「状態はどんどん良くなっている。それをどう点に絡めるか」とコメント。起用法を含めた采配にも注目が集まるところだ。
結局、試合は3-3の引き分けに終わり、このカードは3戦連続の引き分けという結果に。4勝4敗4分けで練習試合を終え、楽天との開幕3連戦に突入する。
取材・文=どら増田