実績外国人と救援左腕、両軍の思惑一致
楽天のゼラス・ウィーラー内野手(33)と巨人・池田駿投手(27)との交換トレードが成立。25日、両球団から正式に発表された。
ウィーラーは2015年に楽天に加入。2017年にキャリアハイの31本塁打を放つなど、2019年までの5シーズンで計106本塁打をマークした。本職は三塁だが一塁と左翼も守れ、NPB通算成績は596試合の出場で打率.262、106本塁打、345打点、OPS(出塁率+長打率).798。今季は昨季までオリックスでプレーしていたロメロの加入もあり、開幕から二軍調整が続いていた。
愛嬌あるルックスと全力プレーでも観客を魅了したウィラーは、球団を通じ「今回、このような形で新天地でプレーする機会をいただいた球団に感謝しております。楽天野球団とファンの方々には、イーグルスの一員として日本でプレーする機会をいただいたことに感謝してもしきれません。東北で5年半プレーできたことは、私や私の家族の人生に大きな変化をもたらせてくれました。イーグルスのメンバーとしての東北での時間を忘れません。ただ私にはプレーヤーとしてまだやらなければならないことがあります。心から愛するイーグルスのチームメート、全員の活躍を願っています。本当にありがとうございました!また会いましょう」とコメントした。
池田は2016年のドラフト4位で巨人入り。1年目の2017年から左の中継ぎとして33試合に登板し、0勝2敗4ホールド、防御率3.35をマークした。2年目もプロ初勝利を挙げるなど27試合に登板したが、昨季は2試合の登板にとどまっていた。
新潟県出身の4年目左腕は、球団を通じ「ジャイアンツファンの方々のご声援は今でも頭に残っております。チャンスをいただいた東北楽天ゴールデンイーグルスの期待に応えられるよう全身全霊で頑張ります。温かいご声援を、どうぞよろしくお願いいたします」とコメントした。
今季はコロナウイルス感染拡大の影響で開幕が6月19日までズレ込み、特例として一軍の出場選手登録は29人から31人、外国人登録も4人から5人へ拡大。巨人の支配下外国人野手は新加入のパーラと2月に支配下登録されたばかりのモタしかおらず、NPBでの実績豊富なウィーラーに白羽の矢が立った恰好だ。
一方の楽天は、開幕から5試合、救援陣は未だ無失点と好調。ただ、主力の森原、ブセニッツ、シャギワ、牧田、宋、津留崎は全員が右投手で、左投手のリリーフが不足している。巨人、楽天とも、開幕5戦を終え4勝1敗と好スタート。首位確保へ、開幕直後に早くも動いた。