いずれも僅差の好ゲーム
8月10日(月)、高校野球の聖地・甲子園球場で開幕した『2020年甲子園 高校野球交流試合』。残念ながら中止となってしまった春のセンバツに出場が決まっていた32校が、1試合限りの夢舞台に挑む。
▼ 第1試合
天|010 100 000|2
広島新庄が逆転勝利。1点を追う4回に投手・秋田駿樹の適時打と大可尭明の犠飛で2点を挙げて試合をひっくり返すと、追いつかれた直後の5回には明光竜之介の適時打ですぐさま勝ち越し。主導権を握る。
投げてはエースの秋田が6回を投げて天理打線を2点に封じる好投。毎回のように走者を背負いながらも要所を締める投球でしのぎ、終盤3イニングは秋山恭平が1安打無失点の好リリーフ。接戦を制した。
▼ 第2試合
○ 創成館(長崎) 4 - 0 平田(島根) ●
平|000 000 000|0
創|001 000 12X|4
創成館が3投手による3安打完封リレーで快勝。先発の白水巧は5イニングを投げて2安打・3四球もスコアボードのゼロを刻み、2番手・坂口英幸は3イニングを無安打、四球1つで封じる好投。9回は左腕の前田泰志が1安打、無失点で切り抜けた。
センバツに21世紀枠で出場予定だった平田は、エースの古川雅也が6回まで1失点と粘りの投球。終盤に加点を許したが、8回途中まで投げて10安打を浴びながら4失点。108球の熱投だった。
▼ 第3試合
○ 明豊(大分) 4 - 2 県岐阜商(岐阜) ●
明|120 000 100|4
県|000 000 101|2
昨秋の九州王者・明豊が先行逃げ切り勝ち。相手の守備のミスに付け込んで序盤でリードを奪うと、先発した若杉晟汰が強力打線を相手に7回を投げて被安打6、三振9つ奪う1失点の好投。8回からは継投で相手の反撃をしのぎ切った。
県岐阜商は学校関係者に新型コロナの感染者が出たため、独自の代替大会は出場を辞退。この試合がこの夏、最初で最後の公式戦だったということもあり、序盤から守備のミスが目立った。ただ、その中でも中盤以降は立ち直り、9回には3番の佐々木泰がこの交流試合第1号となる一発。意地は見せた。