ニュース 2020.08.11. 21:51

そんなことある…?ソフトバンク・千賀が6回6失点(自責0)で勝利投手に

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ソフトバンク・千賀滉大 (C) Kyodo News

満塁弾浴びても「自責0」?


 ソフトバンクの千賀滉大投手(27)は11日、本拠地で行われたオリックス戦に先発登板。6回6失点という結果も、味方打線が奮起して白星が転がり込んできた。


 この日は山本由伸との投げ合いとあって、「球界のエース対決」として大きな注目を集めた一戦。千賀は3回まで毎回の5奪三振、最速159キロをマークするノーヒットピッチングを披露。順調にゼロの文字を刻んでいく。

 すると、打線も初回から山本由伸に襲い掛かり、中村晃の2ランなどでいきなり3点を先取すると、2回には二死から周東佑京が安打と盗塁でチャンスをつくり、柳田悠岐が右中間へ叩き込む2ラン。昨季のパ・リーグ最優秀防御率投手から、2イニングで5点を挙げた。


 援護にも恵まれた千賀は4回に初安打からピンチを迎えるも、ここぞの場面ではギアを上げて連続三振。ピンチを脱出してみせ、このあとも快調に歩み進めていく…と思われた。

 ところが5回、先頭の安達了一を二塁手・川瀬晃の失策により出すと、若月健矢にはセンターへの安打でつながれて無死一・二塁。ここでトップに返って山足達也はショート正面へのゴロに打ち取るも、周東の二塁送球が少し逸れ気味になったところ、これを川瀬が落球。ゲッツーが一変、無死満塁となり、千賀も思わず苦笑いを浮かべる。

 ひと呼吸置いて福田周平の打球はまたもセカンドへ。これは4→6と送られてアウトを取るも、一塁は福田の足が速く併殺崩れ。この間に走者が還り、1点を失う。

 一死一・三塁となり、3番の吉田正尚にはレフト前に運ばれる適時打で2点目。つづくアダム・ジョーンズには追い込みながらもフルカウントから四球を与え、一死満塁で打席にはT-岡田。カウント1ボールからの2球目、これもボール気味の高さの投球だったが、叩くようなスイングから放たれた打球は、そのままライトのテラス席へ。痛恨の満塁弾により、5-6と試合をひっくり返されてしまった。


 それでも、そのまま6回もマウンドへ向かうと、下位打線を意地の三者凡退。カード初戦からリリーフを使うことはできない…。まさにエースの気迫で114球を投げ抜くと、またも打線がこれに応える。

 オリックスの2番手・吉田凌から二死ながら一・二塁という状況をつくり、ここで柳田が登場。オリックスも左腕の齋藤綱記にスイッチして万全を期したが、外に逃げるスライダーに体勢を崩しながら、ヘルメットも脱げながら対応すると、引っ張った打球はそのままライトのテラスへ。右手一本で運んだ衝撃の一打は、この日2本目となる今季14号の逆転3ラン。この瞬間、千賀に勝利投手の権利が転がり込んだ。


 その後、7回からは継投。高橋礼が先陣を切るも、アダム・ジョーンズに適時打を浴びて8-7と1点差。工藤公康監督はここから左の嘉弥真新也、さらに泉圭輔とつないでリードを死守すると、8回はリバン・モイネロが走者を背負いながらもなんとか抑え、9回はストッパーの森唯斗。危なげなく最終回を無失点で締め、ソフトバンクが8-7で勝利を収めた。

 なお、千賀は6回を投げて114球、被安打5、うち1本がT-岡田に浴びた満塁弾で、与四球3つ、9奪三振の6失点。降板後は、「初回から感じは悪くなかったですが、5回のピンチで粘る事が出来ず悔しいです。その5回のピンチの後に、四球を出してしまったのは反省ですし、野手のみんなが初回から援護してくれたのに情けないです」と反省しきり。それでも、打線とリリーフ陣の踏ん張りにより、8月初勝利を得た。


 また、この日は千賀の“珍記録”が話題に。

 ここまで触れてきたように今日の千賀は6回6失点も、なんと自責点は0。防御率は3.53まで回復している。5回は味方の失策が絡んだとはいえ、T-岡田には本塁打を打たれているにも関わらず、「自責0」とは…?という疑問がネット上で話題になった。

 今回のケースでは、6失点した5回表に“2つの失策”が絡んでいる、というのがポイント。本来であれば、福田の内野ゴロ併殺崩れの時点で3アウトチェンジとなっているはずで、それ以降の失点に関してはもう投手の責任にはならない、というのがルールとしてあるのだ。

 そのため、T-岡田に浴びた満塁弾も、「本来投げているはずではない状況で打たれた本塁打」ということで、千賀に責任はなし。極論を言うと、その後の打者に何本の本塁打を打たれても、千賀の防御率に傷はつかない、ということだ。


 試合前は“極上の投手戦”が予想された試合が、フタを開けて見ればまさかの大乱戦…。「エースが6失点を喫しながらも自責0で勝利投手」という、珍記録も生まれる不思議なゲームとなった。


文=尾崎直也

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