ニュース 2020.08.20. 12:00

好調・ロッテを支えるリリーフ陣 その“起用法”から垣間見える、先を見据えた戦い方

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昨季2位のロッテ=ZOZOマリン(C) Kyodo News

リリーフ陣が無失点


 今季のパ・リーグは、ここまで1ゲーム差に上位3チームがひしめき合う超混戦模様となっている。大方の予想を覆し、その混パを演出しているチームのひとつがロッテだ。

 その好調ロッテで目に付くのが、救援陣の奮闘ぶり。ここまでロッテの救援防御率はリーグ4位の「4.18」で、8月の月間救援防御率はリーグ3位の「3.72」。特段目を引く数字ではないものの、このところはその数字以上の良さを感じる。

 19日の首位・ソフトバンク戦も、2-2の6回二死一塁で、先発・小島和哉の後を受けてマウンドにあがった東條大樹が、バレンティンを2球で一ゴロに打ち取ると、7回から登板した唐川侑己も、きっちりと三者凡退に抑えた。この日の唐川は、高谷を見逃し三振に仕留めたボールなど、カットボールが抜群の威力を誇った。

 8回のハーマンは、二死走者なしから柳田悠岐にセンター前に運ばれ、盗塁で二塁に進まれたが、中村晃をきっちりと中飛に仕留めた。同点の9回は連投となった守護神・益田直也が、先頭の栗原に四球を与えて得点圏に進まれたが、松田宣浩を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。

 延長10回は、8月13日に昇格した東妻勇輔を送り出すと、スコアボードにしっかりと「0」を刻み、ベンチの期待に応えた。起用した井口監督も試合後、「本当にいい形で抑えてくれた」と労った。


安定感が光るリリーフ陣


 ここ2試合、同点の7回からマウンドに上がっている唐川は今季初登板から9試合連続で無失点中、8回を投げるセットアッパーのハーマンも6試合連続無失点中で、益田も3試合連続無失点中と、安定感が光る。ジャクソン退団後は、7回を投げていたハーマンが8回を任され、7回を投げる投手が流動的だったが、唐川が7回を埋めてくれそうな気配を感じさせる。

 そのほかにも、ビハインドゲームで投げることの多い小野郁も4戦連続無失点中、19日のソフトバンク戦で同点の10回からマウンドに上がり0に抑えた東妻、13日の日本ハム戦でNPB初勝利をあげたフローレス、再昇格後きっちりと右打者を封じる東條など、リリーフ陣の層も少しずつではあるが厚くなってきた。


無理をさせない起用法


 リリーフ陣が安定してきた背景には、開幕から1週間で投げる登板数、連投などしっかりと管理されていることが挙げられるのではないだろうか--。

 開幕してから2カ月経つが、1週間に4試合投げた投手はここまで誰もいない。益田が現在月曜日の休日を挟んで3連投中だが、6連戦中に3連投した投手もいない。セットアッパー・ハーマンも21試合に登板しているが、連戦中の連投は4回あるものの2連投の翌日は登板していない。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズン開幕が遅れるなど、投手陣の調整が難しかったことに加え、大事なシーズン終盤を見据えて、リリーフ陣を大事に起用しているようにも見える。

 そう考えると、20日のソフトバンク戦、勝っている展開で試合終盤を迎えた場合、連投中の守護神・益田を起用するのか。ちなみに、開幕直後の6月28日のオリックス戦は、6-5の1点リードの9回、連投中の益田ではなく、ジャクソンが登板し、1回を3者三振に抑えた。

 また、開幕からのマリーンズの試合を見ていると、19日のソフトバンク戦で登板のなかったフローレスと小野が勝ちゲームで投入されることも十分に考えられる。

 近年、優勝争いを演じているチームの多くが、“勝利の方程式”をはじめ、リリーフ陣が比較的安定している。リーグ突ッパ!を目指すマリーンズも、リリーフ陣の形が見えつつある。今後もチームの勝利のために必死に腕を振る、リリーフ陣の熱い働きに期待したい。


▼ 主なロッテリリーフ陣の投球成績
・益田直也 25試 1勝2敗3H16S 防2.22
・ハーマン 21試 3勝0敗15H0S 防2.14
・東條大樹 17試 1勝1敗3H0S 防6.10
・小野 郁 17試 1勝2敗2H0S 防4.08
・唐川侑己  9試 0勝0敗4H0S 防0.00
・フローレス 4試 1勝1敗1H0S 防12.00


文=岩下雄太

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