2020.08.20 18:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 4 | 終了 | 6 | 埼玉西武ライオンズ |
京セラD大阪 |
西村監督辞任で中嶋二軍監督が代行監督に就任
オリックスは20日、京セラドーム大阪で西武と対戦し、4-6で敗戦。試合後、福良淳一GMが昨シーズンからチームの指揮を執ってきた西村徳文監督に辞任を要請し、承諾されたため監督の辞任とコーチ人事の変更を発表した。
今シーズンのオリックスは、ここまで53試合を戦って16勝33敗4分けの借金「17」。この日も敗れて4連敗となり、首位とは12ゲーム差、5位の西武にも7ゲーム差をつけられるなど、シーズン半分を待たずして、昨年に引き続き最下位を独走。球団は早めに手を打った格好だ。
試合後、緊急会見に臨んだ福良GMは「巻き返しを喫して臨んだ6連戦だったんですけど、ここにきて3連敗というところで。まだまだこれから巻き返しができるという判断で、こういう決断になりました」と経緯を説明。「チームとしては可能性を持っている」との見解を示した。
また、21日の西武戦から「監督代行」として指揮を執る中嶋聡二軍監督については「うちの選手をよくわかっている。若手もうまくつかいながら、調子の良い選手をうまく使って、活性化して少しでも上に行けるようにやってほしい」と語り、今後の巻き返しに期待を寄せた。
さらに、ベンチの雰囲気を変える意味も込めてコーチ人事にもメスを入れ、二軍から辻竜太郎打撃コーチ、齋藤俊雄バッテリーコーチが一軍へ。一方、後藤光尊打撃コーチは二軍の打撃コーチに、鈴木郁洋バッテリーコーチは育成コーチに、平井正史投手コーチも二軍投手コーチへと異動。中垣征一郎パフォーマンスコーチ兼コーチングディレクターには、巡回という言葉が付き、若手育成に定評のある中嶋&中垣コンビが一軍でもその手腕を発揮することになりそうだ。
志半ばでの辞任となった西村監督は「昨シーズンから監督としてこのチームを率いて、選手たちの成長には手応えを感じていましたが、それを結果に繋げることができなかったのは、指揮官である私の責任です。ファンの皆様のご期待にお応えすることができず、本当に申し訳なく思っています」と謝罪。中嶋監督代行は 「残り67試合。やれることはまだまだあります」と語っており、新指揮官の下で最下位からの大下克上に期待したいところだ。
▼ 福良GMによる一問一答
――この決断の経緯
「巻き返しを喫して臨んだ6連戦での3連敗というところで。まだまだこれから巻き返しができるという判断で、こういう決断になりました」
――辞任を要請
「今のチーム状況を考えると、このタイミングになった。まだまだチームとしては可能性を持っていると思う」
――自力優勝の可能性が消滅せずに踏みとどまったが
「それは先ほど言ったように、巻き返しの6連戦というところでの3連敗ということで決断しました」
――西村監督に伝えたのは?
「社長と、森川本部長です」
――どのように伝えたのか
「それは聞いていません」
――いつごろ伝えたのか
「今日のゲーム後です」
――チームにはどのように伝えたのか
「チームには森川球団本部長の方から伝えてもらいました」
――ここまでの戦いぶりはどのように見てたか
「ここまでで16勝33敗ですか。こういうチームじゃないし、もっとポテンシャルの高い選手もたくさんいる。全然、巻き返せる能力があると思っている」
――中嶋監督に任せた理由
「昨年から二軍監督をやってもらっているんですけど、コーチ経験も長いですし、若手の育成にも長けている。ゲームメイクもできる。最適かなという判断で、中嶋二軍監督にお願いしました」
――コーチ陣も入れ替えた
「どうしても打率は良いんですけど、得点能力というところ。もう少しベンチの元気も明るくしたいとうのがありました」
――どんなチーム作り
「最後まで諦めずに、とにかく明るく。最後の1試合、最後のアウトまで全力で戦ってもらいたい」
――残りのシーズン中嶋監督に期待すること
「中嶋監督代行はうちの選手をよくわかっている。若手もうまく使いながら、調子の良い選手を使って、活性化して少しでも上に行けるようにやってほしい」
――中嶋監督代行に期待するところ
「去年から見ていても、若手の育成というところと、チームをまとめる力がある。コーチ経験も長いですし、それを融合させて上にいるメンバーと若手をうまくつかってやってくれると思っている」
――二軍は首位争い
「育成と勝利は一番難しいところですけどね。そこもうまくできといると思います」
――辞任を要請ということは解任か
「いえ、辞任の要請です。本人が判断を仰いだということです」
――契約では今季終了まで
「そこはわかりません。申し訳ないですけど」
――中嶋監督にはどういったように伝えた
「まだ電話だけですからね。なんとかチームの雰囲気を変えてほしいと。あとは中嶋監督代行がやりやすい環境をこっちが作ってあげて。自分の野球をここでやってほしいと頼みました。雰囲気を変えるのは大事じゃないですかね」
――二軍の試合は明るい?
「そこに期待しています」
――中嶋監督にはGMが伝えた?
「電話で伝えました。今シーズン、大変な時期ですけどね。申し訳ないですけど、途中からというのは」
取材・文=どら増田