佐藤が代打で2点タイムリー
「今いい状態なので、なんとかいい集中力をもってバッティングができているし、結果を出してくれた」。
ロッテの井口資仁監督は、代打で登場し一時同点となる2点適時打を放った佐藤都志也の打撃をこのように評価した。
佐藤は0-2の7回二死二、三塁の場面で、藤岡裕大の代打で登場。佐藤はファウルで追い込まれるも、坂東湧梧が投じた3球目の低めのフォークをきっちり見送る。続く4球目のインコースストレートをファウルにすると、5球目のやや高めの144キロのボール球をセンター前に弾き返し、一時同点となる2点適時打とした。
佐藤は、6月27日のオリックス戦でサヨナラタイムリーを放つなど、代打での打率.462(13-6)、5打点、3四球、得点圏打率は驚異の.600、出塁率も.563と高い出塁率、勝負強さを誇る。ちなみに、現在19日のソフトバンク戦から代打で3試合連続出塁中だ。
高い成功率を誇る代打陣
佐藤の代打成績も素晴らしいが、今季のマリーンズは代打で勝負強い打者は他にもいる。
角中勝也は8月2日の楽天戦、3-5の7回無死走者なしの場面で、代打で登場し、牧田和久が投じた変化球をライトスタンドへ本塁打を放つなど、代打での打率.417(12-5)、1本塁打、1打点、出塁率.533、得点圏打率.500の成績を残す。
昨季は代打で打率.296(27-8)、1本塁打、8打点の成績を残した清田育宏は、今年も好結果を残している。8月は打点こそないが、代打での打率.667(3-2)、2四死球で、現在代打で2試合連続出塁中だ。
代打のチーム打率は.277(65-18)、7打点、12四死球、長打率.369、出塁率.390、得点圏打率.353はいずれも22日終了時点で、リーグトップの数字。清田、角中はスタメンで出場する日もあれば、代打での1打席で結果が求められる日もある。そういった難しさがある中で、与えられた役割で最高のパフォーマンスを発揮するのはさすがだ。
今季ここまでリーグトップの14度の逆転勝利は、投手陣の踏ん張り、最後まで諦めない姿勢と代打で高い成功率を誇る打者が控えていることも大きい。終盤に1人だけでなく、数多く頼もしい“代打の切り札”が控えていることは心強い。
▼佐藤、角中、清田の代打成績
佐藤都志也 16試 率.462(13-6)本0 点5 四死3 出塁率.563 得点圏.600
角中 勝也 15試 率.417(12-5)本1 点1 四死3 出塁率.533 得点圏.500
清田 育宏 10試 率.375(8-3)本0 点0 四死2 出塁率.500 得点圏.333
文=岩下雄太