「2万人か50%」の小さい方を
日本野球機構(NPB)とJリーグ8日、合同記者会見をWeb会議システムにて実施。球場・スタジアムの入場制限緩和に関する要望書を、NPB・斉藤惇コミッショナーとJリーグ・村井満チェアマンの連名で西村経済再生担当大臣室宛に提出したことを発表した。
NPBとJリーグは、「スタジアムへのアクセス、周辺からのギャザリング予防には機構・球団・リーグ・クラブ・自治体・交通機関が協力して取り組んでおり、ガイドラインの改正も情勢に合わせて適宜実施し、7月10日以降のプロ野球、またはJリーグの試合において感染連鎖は発生していない」ため、現在5000人とされている入場者数の制限を「2万人、または50%のどちらか小さい方を新たに導入することで、地域やスタジアムの実情に合わせた段階的な緩和を進めていきたい」と要望。
また、要望書の中には、東京オリンピック・パラリンピックの開催を来年に控え、「私共が今後も十分な感染対策をとりながら、より多くの観客の皆さまに安全かつ安心してスポーツを観戦していただく場を提供することで、東京オリンピック・パラリンピックの運営などにも寄与貢献していきたい」との旨も記載。コロナ禍でのオリンピック開催に向けた新たな指針を示していく意向だ。
斉藤コミッショナーも「コロナ問題が発生してから時間が経ち、どういう傾向やリスクがあり、どうしたら感染が広がりにくいかなど、色々と学んできたことがある」とコメント。さらに「専門家の先生方からも、市中の感染状況や発症率等々も落ち着いて低下してきているということで、そろそろ見直してもいいのではないか、その時期がきているのではないかというご意見も賜りました」と、今回の要望書提出に至った理由を説明した。
さらに「今後とも政府と強力とし、あるいは先生方とも協力し、我々が共同で作ったガイドラインを都度見直しながら、三密の回避、マスクの着用、手洗いの徹底が一番効果があるということなので、これを何とか保ちながらコロナウイルスと共存していくしかない」と続け、経済活動等との「バランスをとることが、我々にとっては大事なこと」との見解を改めて示した。
なお、政府も9月末までは従来の人数制限を継続する方針を示していたが、今月19日にも緩和する方向で検討しているとのこと。11日に行われる感染症対策分科会で最終的な判断が下される見通しとなっている。