◆ ルーキー坂本はほろ苦復帰
DeNAはドラフト2位ルーキーの坂本裕哉投手が先発。デビュー戦で初勝利を挙げた6月25日以来のマウンドとなったが、初回に近本光司、糸原健斗の連打と四球で一死満塁のピンチを背負うと、5番・大山悠輔にグランドスラムを被弾し、いきなりの4失点スタートとなった。
するとラミレス監督は2回から「相手に行った流れを止めたい」と、捕手を嶺井博希から戸柱恭孝に交代。坂本は立ち直ったかに見えたが、3回には大山に2ラン、5回にはサンズにソロを許した。
デビュー戦のような針を通すようなコントロールは影を潜め、本人も「狙ったところよりも甘くなってしまった」と反省したが、ラミレス監督は「ストレート、チェンジアップなど、いいところもあった」と一定の評価を与え、「またチャンスはある」と、次回登板に期待を寄せた。
◆ 超新星爆発!
試合は5回までに7点のリードを許し、打線は阪神の先発・ガルシアの前に沈黙していたが、6回に猛攻を仕掛ける。1番から始まる好打順で、梶谷隆幸、大和が連続四球を選び、ネフタリ・ソトの二塁打で1点を返すと、現在リーディングヒッターの4番佐野恵太がライトスタンドに叩き込む3ランを放って3点差とした。
さらに続く宮崎敏郎、倉本寿彦の連打でガルシアをKO。代わった能見篤史から戸柱恭孝の進塁打を挟み、代打・中井大介のヒットで2点差に。さらに代わった岩貞祐太の初球をキャッチャー坂本誠志郎が後逸して1点差となり、二死後に大和の適時打で同点に追い付いた。大和の一打でセカンドからホームを狙った神里和毅は間一髪のアウト判定となり、一気に逆転とはならなかったが、打者11人の猛攻で一挙7得点の猛攻を見せた。
試合はその後、両チームのブルペン陣が1点も与えず、7-7の引き分けに終わった。ラミレス監督は「この引き分けは非常に大きい」と、ワンサイドゲームになりかけた試合を持ち直したことを評価。ビッグイニングとなった6回に関しては「グレイト! すべてが噛み合って得点できた」と満足気に頷いた。
また、「リリーフの踏ん張り」も要因に挙げ、「16球で終わらせた山崎康晃が良かった」と、6回を3者凡退2奪三振に抑えた右腕の復活にも期待した。この日は恒例の『STAR NIGHT』の初戦だったこともあり、ラミレス監督は「あすは素晴らしいイベントに相応しい勝ち試合を必ず見せたい」とコメント。明日、明後日と続く真夏の一大イベントに連勝し、『YOKOHAMA,THE BLUE SUPER NOVA』のコンセプト通り、新たな力を中心として発生する巨大な爆発でチームを新たなステージに導けるか注目だ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)