2020.09.29 18:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 3 | 終了 | 0 | 埼玉西武ライオンズ |
京セラD大阪 |
自身初の二桁勝利に前進
オリックスの山本由伸投手が29日の西武戦に先発登板。今月は3勝1敗、防御率0・93と圧巻の成績を残している右腕が自己最多の14奪三振を奪う快投を見せ、今季7勝目を手にした。
自身初となる二桁勝利を目指す上でも負けられない一戦は、初回から三者連続三振という最高の滑り出し。すると、打線がその裏に援護。先頭の福田周平が二塁打で出塁して今季3戦3敗と相性の良くない相手先発・髙橋光成の出鼻を挫き、最後は一死二三塁から4番・吉田正尚の内野安打で先制した
続く2回には女房役の伏見寅威が「感触がよかった」と振り返った5号ソロで加点、5回には一死三塁で吉田正が「うまく野手の間を抜けてくれた」と、一二塁間を破って3点差とした。
山本は3回に二死満塁のピンチを背負ったが、4番・中村剛也を三振に仕留めると、そこから回を跨いでの5者連続三振を披露するなど、8回まで毎回の14奪三振でスコアボードに「0」を並べた。最終回は、山本の後を受けたディクソンが締めて、オリックスが3-0で快勝。5カード連続勝ち越しに向けて幸先の良いスタートを切った。
8回を120球、4安打、無失点の好投で、7勝目を挙げた山本は「冷静にアツく投げられました。きょうは決め球が決まっていたので、三振の数に繋がったと思う」と自身のピッチングを振り返り、「ブルペンからフォークが良かった」と手ごたえを口にした。さらに、最下位という状況にも「(シーズン)最後まで全力でプレーしたい」と、ベストを尽くし続けることをファンに約束した。
試合後、中嶋聡監督代行は「球数がかさんだけれど、それでも抑えるんですから、凄い」とエースを評価すると、完封のチャンスで降板させたことに関しては「次の登板とか、先のことを考えたら、反動がこないようにとは思ってる。ギュッと詰まってしまっているので、そこの疲れは残したくないなというのはあります」と、変則的な今季の日程を考慮した上での決断であることを説明した。
これで5カード連続でカード頭をとったことになるが、指揮官は「ひとつひとつ勝っていくのに、頭をとるのは勇気のある勝ちだと思う。そこをつけてくれる山岡にしろ、山本にしろ、ありがたい」と、カード頭を任されているダブルエースに感謝した。
文=どら増田