2020.10.04 13:00 | ||||
千葉ロッテマリーンズ | 8 | 終了 | 1 | 埼玉西武ライオンズ |
ZOZOマリン |
省エネ投球が光る!
ロッテの美馬学が、西武打線を相手に9回、100球、4安打、1失点に抑え、移籍後初の完投勝利で9勝目を挙げた。これで美馬は、8月11日の日本ハム戦から続く自身の連勝を7に伸ばし、美馬が投げる試合の連勝も引き分けを挟んで9連勝となった。
美馬は初回先頭の金子侑司に、初球のストレートをライトスタンドに運ばれ、いきなり失点。ここでズルズルといかないのが美馬だ。続く源田壮亮を遊ゴロ、栗山巧を一ゴロ、メヒアを二飛と1点を失ったが、わずか8球で終えた。
2回以降はいつものようにストライク先行のリズムの良い投球で、凡打の山を築く。打線も2回に福田秀平のソロで同点に追いつくと、3回に安田尚憲、井上晴哉の連続適時二塁打で3点を奪い勝ち越し。
リードをもらった美馬は、さらにテンポが上がった。5回と6回は7球、7回も6球と7回終えた時点で64球の省エネピッチング。
8回に先頭打者の中村剛也にファウルで粘られ11球投げたが投ゴロに仕留めると、続くスパンジェンバーグを左飛、外崎修汰を遊ゴロと危なげなく三者凡退に抑えた。
完投勝利を目指しマウンドに上がった9回は、2本の安打で一、二塁のピンチを招いたが、最後は源田壮亮を遊併で試合を終えた。
井口監督は「積極的にくるライオンズ打線をうまく打たせて取れたかなと思います」と評価し、「昨日(3日)勝って1勝1敗になって、今日(4日)は本当に大事な試合だった。美馬もしっかり最後まで投げましたし、打線もしっかり援護ができた」と振り返った。
▼美馬のイニング別投球数
合計=100球
1回:8球/8球
2回:10球/18球
3回:12球/30球
4回:14球/44球
5回:7球/51球
6回:7球/58球
7回:6球/64球
8回:18球/82球
9回:18球/100球
救援陣を休ませる
美馬が一人で投げ抜いたことで、セットアッパーの澤村拓一、守護神の益田直也を休ませることができた。
9月25日のソフトバンク戦以降、3日終了時点で、澤村、益田の2人は8試合中6試合に登板し、澤村と益田ともに連投中だった。井口監督は「中継ぎも澤村、益田が(連投で)投げられない状態でしたので、そういう意味では美馬が最後まで投げてくれてよかったと思います」と称賛した。
またこの日、益田、澤村が連投中だったこともあり、唐川と小野が勝ち試合で投げる予定だったこと、ベンチ外だった山本大貴、東妻勇輔がコンディション不良だったことを井口監督は試合後に明かしている。
接戦が続いており、リリーフ陣の登板が増えていた中で、美馬が最後まで投げたことはチームにとっても、リリーフ陣にとっても非常に大きかった。
文=岩下雄太