目が離せないセ・リーグ新人王レース
6月に開幕した「異例のシーズン」も、残すところ30試合を切った。ここからは個人の戦いにも注目が集まるが、なかでも熱いのがセ・リーグの新人王争いである。
10日、広島のドラフト1位ルーキー・森下暢仁が今季8勝目(3敗)をマーク。2度の満塁を切り抜ける6回無失点の力投で、見事にチームを勝利へと導いた。
その森下と生涯一度きりのタイトルを争っているのが、あす先発する巨人の戸郷翔征だ。
こちらは聖心ウルスラ学園高から2018年のドラフト6位でプロ入りした2年目の投手だが、高卒での入団のため年齢的には森下よりも若い20歳。昨季終盤に一軍デビューを果たし、プロ初勝利もマークしているものの、レギュラーシーズンの投球イニングが8.2回だったため、今季も新人王の資格を有している。
今年は開幕からローテーションの一角として勝ち星を重ね、ここまで14試合の登板で8勝4敗、防御率2.75と奮闘中。エース・菅野智之に次ぐ“準エース”格の存在として、首位を走るチームを支えてきた。
しかし、9月は4試合の登板で1勝2敗、防御率4.38とやや苦戦。月が変わって10月も、4日の阪神戦は3回途中1失点で早期降板。後続のリリーフが奮闘したために1失点で済んだが、ピンチを残しての悔しい降板となっている。
そんな足踏みもあって、ライバルである森下に勝ち星で並ばれてしまった。防御率やイニング数、奪三振数などは森下の方に分があるだけに、タイトル獲得のためにはなんとかこの勝利数のリードは守り抜きたいところ。
追われる立場、プレッシャーのかかるマウンドになるが、リードを奪い返す9勝目を挙げることができるだろうか。
10月11日(日)の予告先発
【パ・リーグ】
日本ハム(上原健太)- オリックス(増井浩俊)
<札幌ドーム 14時00分>
楽天(瀧中瞭太)- 西武(松本航)
<楽天生命パーク 13時00分>
ソフトバンク(和田毅)- ロッテ(美馬学)
<PayPayドーム 13時00分>
【セ・リーグ】
中日(清水達也)- 巨人(戸郷翔征)
<ナゴヤドーム 14時00分>
阪神(秋山拓巳)- DeNA(上茶谷大河)
<甲子園 14時00分>
広島(中村祐太)- ヤクルト(小川泰弘)
<マツダスタジアム 13時30分>