憧れのユニフォームに袖を通せる貴重な機会
毎年恒例となっている「NPB12球団ジュニアトーナメント2020」での“初優勝”に向けて、埼玉西武ライオンズジュニアの活動が始まった。今年は12月29日から31日までの3日間、関東(横浜スタジアム・明治神宮野球場)で開催される予定だ。
今年は総勢362名の中から選ばれた16人が、約3カ月間にわたって練習や練習試合などを積み重ね、チームとしての結束力を深めていく。10日には「Lions」と入ったおそろいのチームウェアを初めて着用し、ライオンズトレーニングセンター(室内練習場)で約3時間にわたって汗を流した。
チームのキャプテンに任命され、練習中は誰よりも声を出していたキャッチャーの蜂巣祥万(はちす・しょうま)君(小学6年生)は、「Lions」のチームウェアに初めて袖を通すと、「うれしいです!やっとチームの一員になったんだなと実感が湧きました!」と喜びの顔を見せた。
「チームとしての目標は全員野球で優勝。そのために、僕はキャッチャーとして声で皆を盛りあげます」と話す蜂巣君の力強い言葉に、迷いはない。
このチームで指揮を執る星野智樹監督(現・ライオンズアカデミーコーチ)は「自分が小学生の頃にはこういう機会はなかったからうらやましくもある」と語り、だからこそ、子どもたちには「野球を通して良い経験をしてもらいたいのが一番。はたから見て「楽しそうに野球やっているな」と思われるチームを作りたい」と、目指すべき姿を明かした。
もちろん、楽しさだけではなく、どうすれば戦いに勝つことができるかを伝えるのも星野監督の使命。「勝負の中では厳しいことだってある。勝つためにはどういう気持ちを持って戦えばいいのか、一緒に指導するコーチ陣と話し合いながら伝えていきたい」と、指揮官の顔ものぞかせた。
「最後は笑顔で終わりたい」と語る星野監督のもと、悲願の初優勝を目指し、どんなチームに成長していくのか、楽しみだ。