背番号は“大魔神”の「22」に
DeNAは19日、2020年のプロ野球ドラフト会議で1位指名した明治大学の入江大生投手と横浜ベイシェラトンホテルで仮契約を行った。
契約の場にはサプライズで、一昨日指揮官に就任したばかりの三浦大輔監督も同席。入江は入室した際、「頭ではわかったが、どう反応していいかわからなくなった。本当に人は驚くと声が出なくなる」と、固まってしまったことを明かし、「薄い反応で申し訳ございません」と反省の弁も。交渉では推定で契約金1億円、年俸1600万円を提示され、「プロに近づく第一歩。強い自覚と責任を感じた」と気を引き締めた。
三浦監督に対しては、「見た目は少し怖い印象だったが、話をして優しい印象に変わった。風格、オーラが一般人からは感じられないレベル。小さい頃から第一線で活躍されていた方で、初めて会って夢みたいな感じ」と、素直な心境を吐露した。
また、公式戦連続ヒット最長年数のギネス記録を持つ新監督から「気迫を前面に出して打線の一部としてもチームに貢献して欲しい」と言われたことも明かし、作新学院時代は打者として全国制覇を経験している右腕も「自援護も出来るし、バッティングも疎かにせず頑張りたい」と応じた。
本業のピッチングについて三浦監督は「映像を見たが馬力のあるボールを投げていた。即戦力として1年目から期待している」とエールを送ると、入江も「タイトル(新人王)をとりたい気持ちもあります」としながら、まずは「目先の開幕一軍を目指してやって行きたい。気持ちを出していくタイプなのでつい力んでしまう。力を抜くことも考えたい」と、地に足の着いた目標を掲げた。
背番号は大魔神・佐々木主浩氏の背負っていた「22」に決定。入江は「少しでも入江の番号と思って貰えるように」と意気込みを口にすると、三浦監督も「今は佐々木さんの名前が真っ先に出てくるが、22=入江になるような活躍を」と期待を込めた。
一発ギャグは2000個!?
現役時代から「プロとして注目される」ことを意識し続け、リーゼントをトレードマークにしている三浦監督は「プロですから、人と同じではなく自分のカラーを持って貫いて欲しい」と心得を伝授。明治大の先輩でもある「伊勢から性格を聞いた。面白いオーラを感じるし、一発芸ももっているみたい」とニヤリ。入江も「一発ギャグは2000くらいあります。ウケてもウケなくてもやり切ります」と、ひょうきんキャラで色を出していく構えだ。
ドラフト巧者のベイスターズから「右では一番」の評価を受けた入江大生。ピッチング、バッティングに一発芸と、マルチな才能を活かし、「横浜で花を咲かせたい」という夢を実現させる。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)