木澤「タフなスターターになりたい」
ヤクルトの新入団選手発表会が1日、東京都内で行われた。高津臣吾監督から真新しいユニフォームを着せてもらった10選手の中で、注目は即戦力としての期待の高いドラフト1位・慶応義塾大の木澤尚文だ。
木澤は「伝統のあるスワローズのユニフォームを着て、プロ野球選手になったんだなという実感がわいてきました」と語り、目標とする選手としてチームメイトとなる小川泰弘の名を挙げた。
「同じスワローズの小川投手を目標としたいと思っています。毎年毎年、規定投球回を投げられているタフな勝てる投手だと思う。僕自身もタフなスターターになりたい。たくさん勉強させていただきたい」
「趣味は読書。休日は本を読んで過ごすことが多い」という木澤だが、マウンド上では熱いハートが持ち味だ。自身のアピールポイントとして「絶対に打たせない、という熱く強い気持ちでバッターに向かっていく強さ」を挙げた。
来季から一軍投手コーチとなる伊藤智仁氏が現役時代につけた背番号「20」を背負うが、伊藤氏のような気迫あふれる投球を一軍のマウンドで披露したい。
「一年目の目標はまず開幕一軍。そして1年間、一軍で戦力として投げ続けることを目標にしたいと思っています。スワローズを代表する投手になれるように結果を出して勝ち続けていきたい」と力強く抱負を語った。
高津監督「非常に期待」
この日、新人選手たちを見守った高津監督は「このメンバーがスワローズの中心となって活躍してくれる選手だと思っているので非常に期待しています」とし、木澤のようにスワローズの現役選手やOBを目標として挙げる選手が多かったことについては、こう述べた。
「同じ現役の選手やOBの方、スワローズの人を目標にしてもらって、身近なところでいろいろ見て学んだり、聞いて学んだりということが一つでも多くできて成長していってくれたらいい」
投手力が課題のヤクルト。木澤には1年目から先発ローテの一角として期待がかかる。それは2位で指名された東北福祉大の山野太一もしかり。先発左腕が不足しているチームの中で1年目から活躍できるか注目だ。
指揮官は「先発かどうかというところも含めて、いろいろなものを見てから判断したい」としながらも、「すごく大きな期待と即戦力というところも期待しているわけなので、キャンプからいい競争ができるように準備してきてほしいなと思いますね」と期待を込めた。
来季、2年目を迎える高津ヤクルト。2年連続最下位からの巻き返しへ、新たにプロの門を叩いた選手たちへの期待も高まるばかりだ。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)