ニュース 2020.12.03. 14:00

ロッテ・美馬、入団会見からちょうど1年 13年ぶりのリーグ2位入りに大きく貢献

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入団会見から1年


 「今日本当にこの日を迎えられて嬉しく思っています。迎え入れてくれたロッテのみなさんに感謝したいと思います」。

 12月3日。ロッテ・美馬学の入団会見からちょうど1年が経った。入団会見で「ローテーションを守れることを評価してもらっていると思います。しっかりローテーションを守り、貯金を作り、そして日本一になって、井口監督を胴上げすることを目標に頑張りたいと思います」と目標に掲げ、井口資仁監督の胴上げ、日本一は叶わなかったが、石川に次ぐ123回を投げるなどローテーションをしっかり守り、チームトップの10勝を挙げ6個の貯金を作った。

 昨季マリーンズは規定投球回到達、二桁勝利を達成した投手がおらず、“先発”が課題のひとつとなっていたなか、“有言実行”の活躍で13年ぶりのリーグ2位の立役者となった。


初回に失点しても立て直す凄さ


 今季の美馬を見ていて、“少ない球数でテンポ良く抑えていく”ことに加え、立ち上がりに失点しても、試合を壊さずに尻上がりに調子を上げていき、気がつけばクオリティ・スタート(6回3自責点以内)をクリアするところに凄さを感じた。

 移籍後初めてZOZOマリンで先発となった6月28日のオリックス戦は、初回にT-岡田の2ランなどで3点を失い、2回と3回も走者を背負う苦しいピッチング。それでも4回以降は、リズムよく打たせて取っていき、7回、96球、7安打、2奪三振、1四球、3失点と先発の役目を果たした。

 9月20日の日本ハム戦でも初回、ボールが真ん中近辺に集まり、西川遥輝に適時打、王柏融に犠飛を打たれるなど3点を失う苦しい立ち上がり。1回だけで26球を要したが、ここから立て直すのが“経験”のあるベテランだ。

 8番・清水優心から始まる2回を簡単に三者凡退に抑えると、徐々に美馬本来の粘りの投球を取り戻した。6回は先頭の3番・近藤健介を三直、4番・西川を空振り三振、5番・渡邉諒を遊ゴロに打ち取ると、7回もきっちりと3人で終えた。7回を投げ終えた時点で100球に到達したが、8回もマウンドにあがる。8回一死走者なしから大田泰示にライト前に運ばれたが、後続をしっかりと封じた。この日は8回、114球、7安打、6奪三振、1四球、3失点という投球内容だった。


自身7連勝


 7月は4試合に登板して、1勝2敗、防御率7.15だったが、8月4日の楽天戦以降の13試合は全て5イニング以上投げ、そのうち8試合で7イニング以上を投げた。8月11日の日本ハム戦から10月4日の西武戦にかけて自身7連勝。その間の成績は7勝0敗、防御率3.27。美馬の状態があがるとともに、チームも勝ち星を積み重ねた。

 10月4日の西武戦では、移籍後初の完投勝利を挙げた。初回先頭の金子侑司に、初球のストレートをライトスタンドに運ばれ、いきなり失点。ここでズルズルといかないのが美馬だ。続く源田壮亮を遊ゴロ、栗山巧を一ゴロ、メヒアを二飛と1点を失ったが、わずか8球で終えた。

 2回以降はいつものようにストライク先行のリズムの良い投球で、凡打の山を築く。5回と6回は7球、7回も6球と7回終えた時点で64球の省エネピッチング。8回に先頭打者の中村剛也にファウルで粘られ11球投げたが投ゴロに仕留めると、続くスパンジェンバーグを左飛、外崎修汰を遊ゴロと危なげなく三者凡退に抑えた。完投勝利を目指しマウンドに上がった9回は、2本の安打で一、二塁のピンチを招いたが、最後は源田壮亮を遊併で試合を終えた。

 井口監督は「積極的にくるライオンズ打線をうまく打たせて取れたかなと思います」と評価し、「昨日(3日)勝って1勝1敗になって、今日(4日)は本当に大事な試合だった。美馬もしっかり最後まで投げましたし、打線もしっかり援護ができた」と振り返った。

 “大事な試合”といえば、2位から3位に転落し、クライマックスシリーズ進出に向けて絶対に負けられない11月5日のソフトバンク戦で、チームに勝利をもたらしたのも美馬だった。

 3回に自身のミスで1点を失ったが、4回以降は持ち味であるテンポの良い投球で、7回まで一人も走者を許さないピッチング。圧巻だったのは7回だ。先頭の栗原陵矢を1球で二直に仕留めると、続く明石健志を2球で二ゴロ、松田宣浩を2球で中飛に打ち取り、この回をわずか5球で終えた。美馬は8回途中まで投げ、4安打、5奪三振、1四球、1失点に抑え、10勝目を手にした。この勝利でチームは、4年ぶりのAクラス入りを決めた。

 FAでの加入で“結果”が求められる中、プレッシャーを跳ね除け10勝4敗、そのうち5勝がリーグ王者のソフトバンクからというのは立派な数字。春季キャンプ中に「若手のお手本でいられるようなピッチャーでいたいですね」と話していたが、練習姿勢や試合での投球、さらには自身が投げ終わったあともチームメイトを応援する姿というのは、若手にとって大いに勉強になったはずだ。来季も若手の壁、お手本となり、チームに数多くの勝利をもたらして欲しい。

文=岩下雄太

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