ニュース 2020.12.03. 23:31

立大時代は故障で三軍でプレーする時期も…都市対抗で輝きを放ったHonda・佐藤

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セガサミー戦で決勝の満塁本塁打を放ち、雄たけびを上げる佐藤。投手陶久=東京ドーム(C) Kyodo News
第91回都市対抗野球決勝
○ Honda 4 - 1 NTT東日本 ●

 Hondaの佐藤竜彦(國學院久我山→立教大)が、都市対抗野球で首位打者賞を獲得した。

 佐藤は、「まさか自分が首位打者賞を頂けると思わなかったので、嬉しく思います。僕自身今まで優勝に関わってきたことがなかった。今回優勝、日本一になれたことは良い経験になりました。今年はチームとして隙のない野球をしてきた。熱くなりすぎず、冷静に戦ってきた」と本人が語るように、これまでの野球人生では優勝に縁がなかった。立大4年時の春のリーグ戦では明大との優勝決定戦で4番として出場したが敗れ、目の前で胴上げを見せつけられて涙を飲んだ。

 「大会前は正直日本一という目標は雲の上というか、目標でありつつも実際近年都市対抗に出ても1回戦や2回戦敗退していたので、本当に出来るのか?という心境でした。でも1戦1戦勝っていって優勝が近くなって、この勢いならいける、と途中から思っていました。まだ少し驚いている部分もありますけど嬉しく思います」と念願を叶えた男は笑みを浮かべた。

 立大時代は4年のときに4番を務めるも、ケガで三軍でプレーしているときもあった。チームメイトには笑顔を見せていたが、目の奥からは常に闘志を感じていた。ケガのブランクを練習で補い、練習後も黙々とバットを振った。努力の男である。その男が都市対抗野球という大舞台で輝きを放った。

 父であるヤクルトの佐藤真一2軍コーチは27歳でプロの門を叩いている。現在26歳の佐藤はこう力強く宣言した。「プロはチャンスがあれば行きたいと思います」。

(取材・文=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗)
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