来季は野手陣の最年長に
DeNAが誇る内外野のユーティリティプレーヤー、大和と乙坂智の両選手が4日、球団事務所で契約更改を行った。
3年契約が切れた大和は、新たに単年契約で現状維持の1億円(推定)でサイン。今シーズンはケガもあり、昨年の137試合から85試合と出場数は減少したが、ホームランはキャリアハイの4本、打率.281と、打撃面での貢献も目立った。本人も「数字は良い部分もあったが、ケガで離脱したのが残念」と、9月15日の自打球での抹消を悔やんだ。
好調だった打撃は、「昨年途中からバットを寝かせる」フォームに改造し、「苦しんだ面もあったが、しっくりと馴染んできた」と要因を分析。球団からも「1年間頑張ってくれた」と労われたことを明かし、「ベイスターズに来て4年目。ゲームに出られれば(守備位置は)どこでもいいスタイルは変わっていない。チームの勝ちに貢献して、優勝できるように」と、野手最年長となる名手はフォア・ザ・チームを強調した。
10年目のレギュラー獲りへ
続いて契約更改交渉に臨んだ乙坂智は「少し上がりました」と3200万円(推定)からの微増で更改。球団からは「1年間一軍で、スタメンで出る時も後からでも頑張ってくれた」と評価されたが、本人は「求められるところで結果がついて来なかった」と、打率、得点圏打率共に下がった今季を反省。
しかし、「その反面、自粛やイレギュラーなシーズンの中でトライしてみたことがあった。それが試合の中でできたりできなかったり、去年できたことができなかったり、去年できなかったことができたり」と、トライ・アンド・エラーを繰り返したことで「成績以上に野球のことで大きく学べた」と収穫も口にした。
来シーズンに向け、「走攻守、まだまだ野球が上手くなりたい。自分のスキルを上げて監督に必要だと思わせる」ことを決意し、「必ずレギュラーを取るという強い思い」を胸に、節目となる10年目シーズンの飛躍を誓った。
チームに欠かせない内外野のユーティリティプレーヤーは共に、ワンランク上のスキルアップを目指し、2021年シーズンを戦う構えだ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)