「30%アップ」で更改
中継ぎ転向3年目を終えたDeNAの国吉佑樹投手が4日、契約更改交渉に臨み「30%アップ」の推定5700万でサインした。
今シーズンは、「昨シーズンの成績をベースに上乗せ」した目標を有言実行。試合数減もあり、登板数は昨年の53試合から42試合に減ったものの、ホールドは昨年から1つ増やした「10」とし、防御率も4.80から「3.13」に大きく改善させた。
その今季を「最後の最後で指をケガして離脱してしまったのは悔いか残る」と振り返りつつ、「2年続けて一軍でしっかりできた部分は自信になった」と自己評価。2年連続のアップ査定に「金額も上がったので来年は責任も増える。奢ることなく、やるべきことをしっかりやりたい」と気を引き締めた。
球団からも「若い子がどんどん入ってきて、戦力として押し上げてきている。ブルペンを引っ張ったり、ムードを作ってほしい」との要望もあり、「12年目なのでしっかりしないと。(若手の)お手本になれるように」と、中堅選手としての自覚も口にした。
また、個人としても「タイトルを取るくらいの意気込みで」と語り、最優秀中継ぎ賞を視野に入れつつ、そのためにも「左打者の被打率改善」をテーマに掲げた。
来季は現役時代に自主トレなどでお世話になった三浦大輔監督が指揮官に就任する。「恩返しの気持ちを持ちながらマウンドで投げたい」と、気合も十分。ベイスターズ・ブルペンの中心にまで成長した国吉佑樹。剛腕リリーバーは、自らのピッチングはもちろんのこと、196センチの長身からチーム全体を見渡す存在となる。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)