まずは体づくりから
DeNAの平良拳太郎投手(25)が9日、球団事務所で行われた契約更改に臨み、「57%アップ」の推定3300万円でサインした。今年は目標としていた開幕ローテーションの座を掴み、8登板連続でクオリティ・スタート(6回以上を自責点3以内に抑えること)を達成。防御率も一時トップに躍り出るなど、安定感抜群のピッチングを披露した。
今季に関しては、「開幕から自分のイメージ通りの投球ができていた」と自己評価。一昨年、昨年と70イニング前後で9本だった被本塁打が、今年は83回⅓イニングで3本と激減し、「右バッターにはホームラン0だった。今年はシンカーを右バッターに多く使って、サードゴロやショートゴロが取れたし、持ち味であるスライダーもよく使えた」と手応えも口にした。
しかし、8月20日に脇腹を痛め登録抹消されたことによって「2カ月も離脱してしまったのは痛かった」と反省。「オフはトレーニングして強い身体を作っていかないといけない。股関節の強化と、脇腹のケガもあったので、体幹周りの強化も必要」と、強靭な肉体を作り上げて来季に挑む。
今年は昨年まで課題だった“6回の壁”を打ち破り、先発として7度も7回を投げ切った。球団からは「(もっと)イニングを長く投げられるように」と注文されたが、「自分もそこを目指したい」と平良の思いも一致している。
「しっかりとトレーニングしてキャンプ初日から自分の投球を出来るようにしたい」。来シーズンはベイスターズに移籍して5年目。エース候補にまで成長した平良拳太郎が、来季は「規定投球回数クリアと二桁勝利」を目標に1年間を戦い抜く。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)