MVPに続いて最多勝投手も…「NPBの襲撃」
マネーゲームには勝てない…。そんな声が韓国球界から聞こえてくる。
日米韓から熱視線が注がれていた韓国リーグ・ktウィズのメル・ロハス・ジュニア選手(30)の阪神入りが決定的と報じられ、今度は同・斗山ベアーズで最多勝に輝いたラウル・アルカンタラ投手(28)も阪神が獲得を画策中とのこと。この報道を受けて、韓国メディア『スポーツキョンヒャン』は10日、相次ぐNPBへの助っ人流出を「非常事態」と伝えた。
同メディアは「ひょっとしたらと思っていたら、日本プロ野球の襲撃が現実になっている。 レギュラーシーズンMVPを奪い取った阪神が最多勝投手まで狙っている」と切り出し、韓国リーグ(KBO)の球団が置かれた“苦境”を報じた。
NPB球団のKBO助っ人の“引き抜き”は歴史を遡れば多数あったが、特に阪神については「地道にKBOリーグ選手たちに目をつけた球団」として、2014年に呉昇桓(オ・スンファン)、2018年にウィリン・ロサリオ、2020年にリーグ打点王のジェリー・サンズを獲得したと紹介。「サンズとの再契約を確定しても、強打者ロハスを迎え入れ、最多勝アルカンタラにまで手を伸ばしている」と続けた。
同メディアによると、KBO球団の関係者が「資金力においては日本の球団と対抗することは困難だ…」と漏らしているようで、「依然として韓国より日本のほうが大きな舞台という外国人選手たちの認識もある。 コロナ禍で市場が縮まり、“ドル”を前面に出すNPBの襲撃がKBO球団の最大の敵となっている」と、資金力で劣るKBO球団が主力の助っ人をNPBに引き抜かれる現状を伝えた。
ちなみに阪神が狙っている20勝右腕・アルカンタラについて、現地メディアによれば、すでに斗山が慰留のための条件を提示しているものの、右腕が阪神側とのオファーを天秤にかけているとのこと。今回も阪神が優勢と見られているようだが、20勝右腕の決断は果たして…?