ニュース 2020.12.26. 10:09

「この世界を知らないのは損」…名実況アナ・斉藤一美さんがeBASEBALLの世界でも“絶叫”!

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©Nippon Professional Baseball / ©Konami Digital Entertainment

「リアルよりもおもしろい部分がたくさんある」


 一般社団法人日本野球機構(以下、NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下、KONAMI)がタッグを組んで開催している“もうひとつのプロ野球”こと『eBASEBALL プロリーグ』の2020シーズン。

 12月25日(金)に配信された「セ・パe交流戦」では、プロ野球の現役審判員である敷田直人さんがゲスト出演したことが話題になったが、この日は実況もスペシャルな人選に。かつて『文化放送ライオンズナイター』の名物アナとして活躍し、時には実況を超える涙ながらの“絶叫”で人気を博した斉藤一美アナウンサーが、「ロッテ−巨人」「オリックス−中日」「楽天−ヤクルト」の3試合で実況を務めたのだ。


 まずは、現役の審判員である敷田さんとの共演について、「あの『プレイ!!』の生発声。あれで一気に締まりますよね。隣で聞いていても、背筋が伸びる思いでした」と語りつつ、「実際のプロ野球中継でもいつか…という気にもなる、貴重な経験でした」と振り返る。

 また、かつてeBASEBALLの実況経験はあるものの、チーム制で行われている“プロリーグ”は今回がはじめてだったとのことで、「リアルよりも面白い部分が、やっぱりたくさんあるんですよね。特に今回で言うと、各選手の想いの強さ。チーム制の戦いということで、そこに引き込まれました」と、新たに見えた魅力についても語ってくれた。



※ここから先は試合結果を含みます。


▼ 先に動画を見たいという方はこちらで!




「2020年に“あの選手”の実況ができるとは…」


 ここからは、各試合についての感想を順番に紹介。なお、試合結果の詳細や試合動画は【eBASEBALLプロリーグ・公式サイト】まで。


▼ 第1試合:ロッテ−巨人

どちらも「e交流戦」の優勝がかかったゲームということで、注目はしていました。

ロッテが終始優位に進めていくんですが、
巨人も意地を見せて最後の最後に追いついて…という展開。
結果的に同点止まりだったんですが、
それでも優勝争いを考えると価値ある引き分けですからね。

そう思っていたら、ロッテが劇的なサヨナラ勝ちを収めると。
それも、OB選手・井口資仁のサヨナラホームラン。
その打球をたたき込んだ場所が、バックスクリーンの右。
まさに井口さんの現役時代を彷彿とさせるような打球で、
これをもう一度実況することができるとは思わなかったですね。

また、ロッテのプレイヤーの下山祐躍さんは今季打撃で苦しんでいて、
この試合の前まで1点も取ることができていなかったんです。
ましてや、巨人のプレイヤーである坂東秀憲さんは、
前の試合で完全試合を達成したような実力をもつ選手。
そのマッチアップで、しかも優勝という目標のかかった試合で、
下山選手の打撃が開眼するという展開。
さらに、最後の最後にレジェンドプレイヤーが
現実の名シーンを再現するような形で決着。
いきなり『eBASEBALL プロリーグ』の真骨頂が詰まった、
すごい試合を見せてもらったなと思いましたね。


▼ 第2試合:オリックス−中日

そんな乱戦の後の第2試合。
結果から言うと、オリックスが完全試合を達成します。

先発したのが富山凌雅投手で、現実では2年目を終えたところ。
まだ一軍での実績はない投手なんですが、スイスイ進むんですね。
ノーヒットというのは分かるんですが、
パーフェクトというのは確信が持てなくて、
「あれ、ランナー出てないかも…?」みたいな。
パーフェクトに気がついたのは最終回(=5回)の一死から二死にかけてくらい。
ギリギリ気が付けて良かったな、と(笑)

こういう記録って、誰かが調べて口にすると止まるというのが「あるある」で。
誰も気がついていない状況だったので、
誰も言い出せなかったのが逆によかったのかな、なんて思ったりも。

実は私、長いこと現実のプロ野球で実況をしていましたが、
ノーヒットノーランも立ち会ったことがなかったんですね。
そんなこともあって、嬉しさもありました。


▼ 第3試合:楽天−ヤクルト

最後の試合は前の2試合のような
ゲーム的な大きな盛り上がりというのはなかったんですが、
プレイヤー同士の意地を感じる試合でした。

勝った楽天はプレイヤーの村上翔太さんがプロ初勝利で、
しかもチームにとっても嬉しい今季の初勝利。
苦しんでいた時間が長かった分、
選手たちも試合後に涙を流すシーンがあって、
胸を打たれるものがありました。

すると、一方の敗れたヤクルト側も、
プレーしていなかった選手が涙を流していて、
両者のこの一戦、ひとつの勝利にかける想いというのを
とても感じました。

皆さんのここにかける想いというのは、
僕らが思っている以上だったんだなと。
チームで戦うプロリーグのおもしろさを改めて感じましたし、
もし次回しゃべる機会があれば、
そんなところも伝えていきたいなと思いましたね。


斉藤一美アナからプロ野球ファンにメッセージ


今回は、まだ『eBASEBALL プロリーグ』に触れたことのない
皆さんに向けてのメッセージをということで…

「現実のプロ野球じゃないから」と高を括っているともったいないですよ!


現実のプロ野球が好きならば、見た方がいいです。断言します。
野球が好きであればあるほど、
すんなりとこの世界に入ることができると思います。

また、夢があるなと思うのは、興味を持ってプレイしてみれば、
誰もがプロになれるかもしれない…という可能性があるんです。
そして、一度触れてみたら、プレイヤーのスゴさがわかります。
プロプレイヤーたちの熱量や真剣度は想像以上に高いです。
これは見てみないとわからないこと。
これを知らないのは損だと思います。


取材・文=尾崎直也
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