選手会741人が一体となって取り組んだ社会貢献活動
競技場の外でもスポーツマンシップを発揮しているアスリートや団体に注目し表彰する式典『HEROs AWARD 2020』が21日、都内で開催され、日本プロ野球選手会が「チーム・リーグ部門」で受賞した。
選手会は緊急事態宣言が発動された今年4月に、クラウドファンディングサービス『READYFOR』の「新型コロナウイルス感染症 拡大防止活動基金」を通して寄付活動を実施し、6月からは病気の子供とその家族のための滞在施設『ドナルド・マクドナルド・ハウス』をサポート。スポーツ界が停滞していた時期に見せたスピード感ある一連の活動が評価され受賞に至った。
選手会代表として表彰式に出席した炭谷銀仁朗(33=巨人)選手会長は、「素直に嬉しく思います。選手みんなでやってきたことを評価していただいて大変光栄に思います」と受賞の喜びを口にし、「プロ野球選手会としてなにか一早く行動しようということで、各12球団の選手会長にぜひやろうと。そこから全選手に声かけしてくれないかということで、すぐに賛同してくれた」と決断から実行までの経緯を説明。現役選手741人から始まったコロナ基金を支える活動は野球ファンをはじめとした多くの人々が賛同し、日本のクラウドファンディング史上最高額となる寄付金8億円を突破した。
来年3月26日に開幕することが発表されている2021年シーズンについては「そのときにどういう状況なのかまだわからない」と前置きしたうえで、「今年は球団関係者の皆さんや色々な方々の力があって開幕できて、途中から観客も入りシーズン120試合戦えた。支えてくれた方々に感謝しつつ、来年もまた力を借りて、僕たち選手もできることを探し、来年こそ143試合できればなと思います」とフルシーズン完走を願う選手会の思いを代弁した。
過去の野球界からの受賞者
▼ 2017年
・鳥谷敬『RED BIRD Project』
⇒ フィリピン、タイ、カンボジアなどの子どもたちへ靴を寄贈。
▼ 2018年
・赤星憲広『Ring of Red ~赤星憲広の輪を広げる基金~』
⇒ 現役時代に盗塁した数の車椅子を寄贈。引退後に基金を設立し、現役時代同様に車椅子の寄贈活動を行っている。
▼ 2019年
なし
▼ 2020年
・プロ野球選手会
⇒ 新型コロナウイルス感染症 拡大防止活動基金への寄付、ドナルド・マクドナルド・ハウス支援。