ニュース 2020.12.24. 17:00

不敗神話、好走塁、強肩…ロッテ・マーティンの存在感

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ロッテのレオネス・マーティン

マーティンが打てば負けない!?


 来日1年目の昨季シーズン途中加入ながら52試合の出場で14本塁打を放ったロッテのレオネス・マーティン。2年目の今季はここ一番での勝負強い打撃、相手の隙を突いた走塁、そして守備で、4年ぶりのAクラス入りに貢献した。

 チームトップの25本塁打を放ったマーティンは、8月2日の楽天戦から9月17日の西武戦にかけて本塁打を放った試合は12連勝ということもあった。

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 8月20日のソフトバンク戦は、2-4の延長10回に先頭の福田秀平、続く角中勝也が四球を選び無死一、二塁としたが、中村奨吾が三併で二死一塁となってしまう。ここで打席にはマーティン。「失投を逃さず自分のスイングができればと思っていました」と、泉圭輔の変化球を打った瞬間にそれと分かる値千金の同点2ラン。「チャンスが回ってくると強い気持ちで臨んで、それが結果につながったのかなと思います」と振り返った。マーティンの一発で同点に追いついたマリーンズはその後、サヨナラ勝ちを収め、ソフトバンクと並び首位に浮上した。

 8月28日のオリックス戦は同点ソロに勝ち越し3ラン、9月3日の西武戦でも勝ち越しソロと、チームの勝利に結びつく一発を何本も放った。


チームトップの70四球


 打つだけでなく、チームトップの70四球、リーグトップの17死球と出塁した。四死球が多かったこともあり、打率は.234だったが、出塁率は打率よりも1割以上高い.382だった。

 7月7日の西武戦では6-5の7回一死一塁の第4打席、2球で追い込まれたが、そこからファウルで粘りに粘り13球目の高めに浮いた変化球を冷静に見極め、四球を選び、レアードの2点適時打に繋げた。9月27日のソフトバンク戦では1試合に5つの四球を選んだ。

 マーティンは四死球が多いこともあり無安打でも、8月16日の日本ハム戦で1試合3盗塁、8月21日のソフトバンク戦では4打数0安打も2本の犠打を放ち2打点を挙げる試合もあった。


試合前の打撃練習


 ZOZOマリンスタジアムのスタンドで試合前の打撃練習を見ていると、清田育宏が「速い球に目を慣らすために、速い球を投げてもらっています」と川崎打撃投手に速いボールを投げてもらいより実戦に近い形で、試合に向けた準備を行っているが、マーティンも9月25日のソフトバンク戦の試合前の打撃練習で、左の打撃投手に速いボールを投げてもらっているように見えた。時折、差し込まれる場面もあったが、最後は左中間を深々と破り、試合前の打撃練習を終えていた。

 成績を調べると右投手に対して9月24日終了時点で打率.250(196-49)だったが、左投手に対しては打率.229(96-22)、26三振。9月25日のソフトバンク戦は左のムーアが先発で、9月4日の対戦では一ゴロ、遊飛、一ゴロと3打数0安打に抑え込まれていたが、この日は第1打席、第2打席ともにレフト前に弾き返す安打を放ちマルチ安打を達成した。

 9月26日以降もマーティンの打撃練習に注目すると、左の打撃投手に途中から速めのボールを投げてもらっているように見えた。また、打撃練習では最後に打って終わる選手が多い中、マーティンは時々、ボールを見逃して打撃練習を終えるということもあった。ちなみに1試合5四球を選んだ9月27日の試合前の打撃練習では、最後にボールを見逃して打撃練習を終えている。


相手の隙を突いた走塁


 走塁面での貢献度も高かった。7月10日の西武戦では、2-3の一死一塁からレアードがセンター前に放ったやや浅い安打で、センター・鈴木の守備位置がやや深めだったのを見て、一気に三塁へ進塁すれば、8月13日の日本ハム戦では、5-5の7回一死一塁から井上の三塁強襲の内野安打で、ショート方向に打球が転々とする間に一塁走者・マーティンが三塁へ陥れた。

 10月1日の日本ハム戦では、0-0の4回二死一、三塁で菅野が二盗した場面、一塁走者・菅野はアウトのようなタイミングだったが、三塁走者のマーティンが少し飛び出したところに、二塁・渡辺が三塁へ送球。その間に菅野が二塁盗塁を決め、マーティンもセーフ。その後、中村のタイムリーにつながった。

 マーティンは次の塁を狙うだけでなく、盗塁でも8月16日の日本ハム戦で、投手・バーヘイゲンのモーションが大きかったこともあり、三塁盗塁成功させた。シーズン7盗塁だが、三盗は3度記録している。


リーグトップの8補殺


 守備でも強肩を武器に、8月4日のオリックス戦、5-5の9回二死二塁でジョーンズが放ったライト前のヒットで、ライト・マーティンがホームへ矢のような送球で二塁走者の太田を刺し、サヨナラのピンチを防ぐなど、補殺は外野手リーグトップの8を記録。

 肩だけでなく、“頭脳プレー”も。10月4日の西武戦では、6-1の7回一死走者なし栗山が放ったライト線の打球をライト・マーティンが処理。二塁を狙おうか悩んでいる栗山を見て、一塁へ送球し、二塁進塁を誘う。一塁・井上がマーティンの送球を受けて、すぐさま二塁へ送球しタッチアウトということもあった。

 10月21日の西武戦で一塁を駆け抜けたときに左足首を負傷し、シーズンを最後まで戦うことができなかったが、間違いなく4年ぶりCS進出の立役者のひとりだろう。

文=岩下雄太
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