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“特別ルール”で一軍外国人枠が5人に ロッテはどう起用した?

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ロッテのレオネス・マーティン(C) Kyodo News

開幕前の助っ人状況


 13年ぶりにリーグ2位となったロッテ。外国人選手では、マーティンがチームトップの25本塁打を放てば、今季から加入したハーマンがセットアッパーとしてチームトップの23ホールドをマーク。シーズン途中に加入したチェン・ウェインは白星こそ挙げられなかったが、先発した4試合全てでQS(6回3自責点以内)をクリアした。

 開幕前の外国人選手たちの状況をひとまず振り返ると、今年3月の時点で一軍に登録できる外国人選手の枠は4人。昨季チームトップの32本塁打を放ったレアード、昨季途中加入ながら14本塁打放ったマーティン、昨季マリーンズのイニング別失点が8回の87失点が多かったことを考えると、楽天時代に3年連続40登板したハーマン、広島時代にリーグ3連覇に貢献したジャクソンの野手2人・投手2人が一軍登録され、昨季ロングリリーフ、ワンポイントなど状況問わず腕を振ったチェン・グァンユウ、3月31日に支配下選手登録を掴んだフローレスがファームで、故障や不振に陥ったときにファームから一軍に上がっていく形になるかと思われた。

 新型コロナウイルス感染拡大により、プロ野球の開幕が6月19日に変更。今季の一軍外国人登録枠も、新型コロナウイルスによる特別ルールにより、これまでの4人から5人登録することができるようになった(ベンチ入りは4人まで)。

開幕直後は助っ人5人も…


 マリーンズは6月19日の開幕時、ハーマン、ジャクソン、チェン・グァンユウの投手3人、レアード、マーティンの野手2人の計5人でスタート。同日、翌20日のソフトバンク戦は、チェン・グァンユウがベンチ外となった。開幕からハーマン、ジャクソンの2人が連投すると、3戦目にチェン・グァンユウが今季初のベンチ入りし、5-1の6回からマウンドに上がり、2イニングを無失点に抑えた。この日、ベンチ外となったのはハーマンだった。

 6月23日のオリックス戦は再びハーマン、ジャクソンがベンチ入りし、チェン・グァンユウがベンチ外。翌24日は23日に1回を投げ1失点だったジャクソンがベンチを外れ、チェン・グァンユウがベンチ入り。チェン・グァンユウは、6-4の7回からの1イニングを無失点に抑え、ホールドをマークした。

 レアード、マーティンのレギュラー2人を一軍に固定し、ハーマン、ジャクソン、チェン・グァンユウの3人を上手く休ませながら起用していくかと思われたが、チェン・グァンユウが6月25日に一軍登録抹消し、7月9日にはジャクソンが退団。

 フローレスが来日初登板・初先発となった7月12日の西武戦でハーマン、チェン・グァンユウ(ベンチ外)、レアード、マーティンの5人が一軍登録されることもあったが、7月14日以降はハーマン、チェン・グァンユウ、レアード、マーティンの4人となった。

9月は…


 腰痛で8月5日にレアードが一軍登録抹消されてからは3人となり、さらに8月8日にチェン・グァンユウが一軍登録を抹消。8日と9日のオリックス戦は一軍登録されている外国人選手が、ハーマンとマーティンの2人だけというときもあった。フローレスが8月11日にリリーフで再昇格後、一軍に登録されている外国人選手は3人となったが、9月1日以降はハーマンとマーティン、ハーマンが『右手第2指伸筋腱損傷』で離脱した16日以降はチェン・グァンユウとマーティンの2人体制に。

 特に9月はチームが月間リーグトップの15勝11敗、リリーフ陣も9月7日に巨人からトレードで澤村拓一を獲得しハーマンが離脱したあとは“8回の男”を任され、そこまで大きな影響はなかったが、外国人選手を5人一軍登録できるところを9月1日から10月4日にかけては2人だけしか登録していなかった。

 9月下旬にリーグ優勝を目指すため、中日、オリオールズなどで活躍したチェン・ウェインを補強。チェン・ウェインが移籍後初先発となった10月14日に一軍昇格されると、チェン・ウェイン、チェン・グァンユウ、フローレス、マーティン、8月4日のオリックス戦以来となる4人の外国人選手が一軍登録された。

 マーティンが10月21日の西武戦で一塁を駆け抜けたときに左足首を負傷し、翌22日に一軍登録を抹消されると外国人3人体制に。ハーマンの故障が癒え、10月27日に再昇格されると、チェン・グァンユウが一軍登録抹消。残りのシーズン、CSはハーマン、フローレス、チェン・ウェインの3人が一軍でプレーした。チェン・ウェインは先発日以外はベンチ外だったため、ベンチ入りしているのはハーマン、フローレスの2人だけという日が多かった。

 開幕前は外国人選手の争いが熾烈になったなかで、新型コロナ感染拡大の特別ルールで4人から5人一軍登録ができるようになり、外国人選手をうまく使っていくことができると思われた。しかし、ジャクソンがシーズン途中で退団し、レアードも8月に故障で離脱。シーズン最終盤にチェン・ウェインを獲得したが、5人の外国人枠を有効に活用することができなかった。

 “Wチェン”が退団したが、来季に向けてメジャー通算922試合に出場した実績のあるエチェバリアを獲得。エチェバリアはブレーブスでプレーした今季、60試合制のシーズンのなかで27試合に出場した。二塁、三塁、遊撃の3つのポジションをこなすユーティリティープレーヤーだ。打撃面でも今季は0本塁打だったが、昨季はシーズン自己最多の9本塁打を放っている。

 リーグ優勝するためにも、日本人選手だけでなく、外国人選手の活躍も必要不可欠。来季も外国人選手の活躍に期待がかかる。

マリーンズでプレーした外国人選手の今季成績

【投手】
ハーマン
38試 3勝2敗23H1S 37回2/3 振37 防2.15
<一軍登録期間>
6月18日〜9月16日
10月27日〜
<ベンチ外>
6月21日vsソフトバンク

チェン・グァンユウ
19試 1勝0敗2H0S 19回2/3 振12 防3.20
<一軍登録期間>
6月18日〜6月25日
7月8日〜8月8日
9月16日〜10月27日
<ベンチ外>
6月19日vsソフトバンク
6月20日vsソフトバンク
6月23日vsオリックス
7月12日vs西武
10月24日vsオリックス

フローレス
14試 2勝2敗1H0S 22回1/3 振25 防7.66
<一軍登録期間>
7月12日〜7月13日
8月11日〜8月31日
10月6日〜
<ベンチ外>
なし

チェン・ウェイン
4試 0勝3敗0H0S 26回 振14 防2.42
<一軍登録期間>
10月14日〜
<ベンチ外>
先発日以外

ジャクソン(シーズン途中退団)
7試 0勝0敗3H1S 7回 振12 防3.86
<一軍登録期間>
6月18日〜7月8日
<ベンチ外>
6月24日vsオリックス

【野手】
マーティン
104試 率.234 本25 点65 盗7 出塁率.382 OPS.866
<一軍登録期間>
6月18日〜10月22日

レアード
39試 率.233 本6 点15 盗0 出塁率.299 OPS.690
<一軍登録期間>
6月18日〜8月5日

文=岩下雄太
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