オーストラリアで再出発!
2019年限りで日本ハムを退団したブリスベンバンディッツの中村勝投手(29)が5日、オーストラリアリーグ(ABL)のシーズン開幕戦となったアデレードジャイアンツ戦に先発登板した。新天地で迎えたデビュー戦は、ダブルヘッダーのため7イニング制での開催。中村は3回途中5失点で黒星スタートとなった。
初回、先頭打者にいきなり左翼線二塁打を許すと、続く打者に四球を与え一二塁のピンチ。3番打者はカーブで三球三振に仕留めたが、続くオーストラリア出身で20歳の4番・ミードにカウント1-1から低めボールをバックスクリーン横に運ばれ、立ち上がりに3ランを被弾した。
2回は緩急を駆使してゼロを刻んだが、3回は先頭に安打で出塁を許し、二死後にこの試合2つ目の四球を与えたところで中村は降板。後続のリリーバーが適時打を浴びて残した走者を還したため、中村は2回2/3を投げて4安打、2四球、5三振、5失点という成績だった。
中村は春日部共栄高から2009年のドラフト1位で日本ハムに入団した右腕。高校時代は「埼玉のダルビッシュ」と呼ばれて注目を集め、2014年には18試合に登板して8勝2敗と活躍を見せたものの、以降は継続した働きを見せることができず、2017年には右肘を故障して内側側副靭帯再建術も受けた。2019年7月に2年ぶりとなる一軍復帰登板を果たすも、一軍のマウンドはそれっきりで、同年オフに自由契約となっていた。
その後は2020年1月に自身のTwitterで「オーストラリアで語学を勉強しながらあちらのクラブチームで野球も続けていきたいと思っています」とキャリア展望を綴っており、同年9月に現地のプロ野球チーム・ブリスベンバンディッツと契約合意。晴れてこの日の公式戦初登板を迎えていた。