新天地は地元・神奈川「できることを堅実に」
巨人へFA移籍した梶谷隆幸外野手(32)の人的補償として、DeNAが獲得した田中俊太内野手(27)の入団会見が5日、横浜の球団事務所で行われた。
地元・神奈川で再スタートを切る田中は「ジャイアンツで培ったものを出せるところもあると思う。今までと変わらず、できることを堅実にやっていきたい」とコメント。新天地での背番号は『38』に決まった。
会見に同席した三原一晃球団代表は「走・攻・守、バランスのとれた選手。リストをいただいたタイミングで田中選手が獲得可能だったので、あまり時間をかけなかった」と、短期決着に至った経緯を振り返った。
田中は東海大相模高、東海大、日立製作所を経て、2017年のドラフト5位で巨人入り。3年目だった昨季は48試合の出場ながら打率.265、出塁率.346、OPS(出塁率+長打率).714をマークし、ソフトバンクと対戦した日本シリーズでも途中出場した第2戦で、四球と左前打で出塁するなど存在感を示した。
昨季は11度の完封負け…乗せれば怖いが淡泊なDeNA打線
DeNAは昨季、セ・リーグ最高のチーム打率.266、同最多タイの135本塁打をマークしたが、得点数はリーグ3位。奪った四球数はリーグワーストの337四球で、チーム出塁率は同3位の.324だった。打率が高いため打っているイメージはあるが、昨季は全120試合で11度の完封負けを喫するなど淡泊な一面も。同じくリーグワーストだった31盗塁も含め、今季は攻撃のバリエーションアップが求められる。
田中は広島に所属する兄・広輔同様、選球眼に定評があり、盗塁に関しては通算10盗塁と数は少ないものの、プロ3年間で未だに失敗がない。
昨季ともにチーム1位の88得点、14盗塁を記録した梶谷の退団は痛手だが、穴埋め役として期待される神里和毅や細川成也らのポテンシャルも高い。リードオフマン争いという点では、田中も候補のひとり。選ばれて移る新天地。地元でのブレイクに期待がかかる。