あれから8年半「私にとって“ホーム”です」
西武の本拠地・メットライフドームは3月のグランドオープンへ向けて日々改修工事が行われている。
この年末年始には、同球場で毎年コンサートやイベントを行っているももいろクローバーZと、西武球団がコラボしたイベント『ももクロ・ライオンZ EXPO 2020 supported by auじぶん銀行』が球場に隣接する獅子ビルにて開催。12月16日に行われたセレモニーに出席したももクロのメンバー3人が、大変貌を遂げているメットライフドームに対する想いや期待を語った。
先陣を切るのはグループ最年少の「あーりん」こと、佐々木彩夏さん。そのアイドル意識の高さゆえファンから「佐々木プロ」とも呼ばれる佐々木さんには、未だ目に焼き付いて離れない光景があるという。
それは2012年の8月5日、ももクロが初めてメットライフドーム(当時は西武ドーム)でライブを行った日のこと。ほぼ360度が“モノノフ”で埋まったスタジアムをステージ上から目の当たりにし、「こんなに人が集まっているのをはじめて見ました!」と当時を振り返った。
ドームのステージを踏んだこの年は、初めてNHK『紅白歌合戦』に出場するなど、ももクロにとっても特別な一年で、“メットライフドーム”はキャリアの分岐点の象徴でもあった。
「メットライフドームは私にとって“ホーム”です」と笑顔で語る佐々木さん。変わりゆく“本拠地”については「どうやってこのスタジアムが変わっていくかが楽しみです。私たちは内(控室)にいる時間も長い。見えないところもリニューアルされて、選手の皆さんもきっとモチベーションが上がると思います」と、やはり“プロ”の視点も交えながら期待を口にした。
ステージから見えるメットライフドームとは…
またステージ上から客席を見渡す佐々木さんの目に、メットライフドームのファンたちは独特な映り方をするという。
「ステージに立っていてもお客さんを遠く感じないんです。いい意味でドームが“狭く”感じるんですよね!お客さんとの一体感を感じやすいですし、ファンの皆さんが(遠くて)置いてきぼりにならない特徴があると思います」。
さらに、慣れ親しんだホームは季節によってライブの演出も手伝ってきたという。
「夏は外の日差しもあってだんだん暗くなっていく。ライブの終盤になるにつれ〝バラード〟系を歌うので、お天気も一緒に演出してくれるんです。冬は常に暗いので照明が良く効くんです。“いいとこどり”です!」。
野球ファンにとっての“演出”で言えば、メットライフドームは2020シーズンの開幕前にフィールド照明をLED化し、ホームランを打った際の演出などがパワーアップ。今オフには大型ビジョン「Lビジョン」を2倍の大きさに改修し、音響スピーカーも増設、ベンチ上やブルペンまわりに新席を設けるなど、球界屈指のボールパークへさらなる進化を遂げた。
3月に迫ったグランドオープンを前に、佐々木さんは「めちゃめちゃ楽しみです」と声を弾ませる。リニューアルを心待ちにしているのは野球ファン、野球選手、そしてアイドルも同じ。球場に駆けつけてきた皆がメットライフドームのグランドオープンを待っている。