恒例の本社訪問で金言の数々
DeNAベイスターズ期待のルーキー8人が20日、DeNA本社を訪問し、南場智子オーナーと名刺交換後、DeNAの業務内容やプロとしての心構えなどの講義を受けた。
まずは南場オーナーと緊張の面持ちでそれぞれが名刺交換し、約40分の講義へ。その後、会社説明があり、DeNAグループの売り上げの中でベイスターズが約1/6を占める「重要なポーション」であることや、菅義偉総理大臣から横浜の発展に寄与してくれていると感謝されたことなども紹介され、「プロ野球は公のもの」との認識などを説いた。
さらに、プロフェッショナルとしての心構えへと講義は移り、新人たちは「目標を持ち、達成することを繰り返して高い次元へ進んでいく」ことの重要性などを学びつつ、高田元GMから「大成する選手としない選手の違いは“工夫”」との金言と、「いいプロとしての生き様を見せて欲しい」とのエールが送られた。
そして最後に、「野球振興」、「ファンサービス」、「全力プレー」の3つに関しては「忘れないように」とのメッセージを受け、講義を終えた。
キャンプでの一発ギャグ披露を約束!?
講義後に取材を受けた南場オーナーは、新人選手との名刺交換について振り返り、「相手に対する敬意を持ってくれていた。100点!」と笑顔で評価。今後に向けては、「思いっきり暴れて欲しい。ハツラツと頑張って欲しい」と、本業での活躍にも期待した。
一方、名刺交換を終えたドラフト1位の入江大生投手(明治大)は、「貰うことはあっても渡すのは初めて。入念に練習して、新入団選手と確認しあった」とシュミレーションを重ねたことを明かし、「失礼のない程度にはできたかな」と自己評価した。
オーナーからの言葉を受け、「全力プレーがファンに伝わるようにやっていきたい」と決意を新たにした右腕は、オーナーがキャンプでの一発ギャグを楽しみにしていることを伝え聞くと、「そのときは全力でやらせていただきます」と宣言。キャンプが無観客でスタートすることに関しては「いろんな方にプレーを早く見せたいと思っていたので、少し残念」としつつ、「逆の発想をすれば、より真摯に野球に向き合える」と前を向いた。
オーナーも「リーグ優勝、そろそろ見たいですね」と期待する2021年。コロナ禍に入団してきた金の卵たちは、プロとして、ひとりの社会人として、目の前の階段を一歩ずつ昇っていく。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)