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2000年以降は3人だけ……佐々木朗と奥川の“2年目コンビ”にかかる期待

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ヤクルト・奥川恭伸

佐々木朗希は昨季登板なしも今春キャンプは一軍スタート


 2月1日から始まる春季キャンプにおける一・二軍メンバーの振り分けが各球団から続々と発表されている。

 まだまだ調整段階ながら、各チームのファンは迫りくる球春到来を待ちわびていることだろう。そんな中、注目を集め話題となったのが、高卒2年目の佐々木朗希(ロッテ)と奥川恭伸(ヤクルト)の一軍スタートだ。

 佐々木朗は、昨シーズン一軍・二軍ともに登板機会は「0」。シーズン終了後のフェニックス・リーグでも登板することはなかった。それでも井口資仁監督は佐々木朗を一軍メンバーに抜擢。「昨年と大きく違うのは体が仕上がっていること。先発ローテーションを争ってほしい」と期待を込める。

 一方の奥川は、昨シーズン最終戦で一軍デビューするも、3回途中5失点とプロの洗礼を浴びた。高津臣吾監督は奥川の一軍スタートを決定し、「2年目の彼がどれだけ成長しているか楽しみにしている」とコメント。こちらも2年目の飛躍に期待がかかる。

 高卒2年目の佐々木朗と奥川が春季キャンプとオープン戦で結果を残し、開幕ローテーションに入るようなことがあれば、新人王に対する期待値も高まることだろう。とはいえ、新人王の歴代受賞者を振り返ってみると、1965年にドラフト制度が導入されて以降、高卒投手の受賞はほとんど生まれていない。


ドラフト制度導入以降は10人だけ


 昨シーズン、高卒3年目の平良海馬(西武)がパ・リーグの新人王を受賞したが、高卒投手による受賞は2007年の田中将大(楽天)以来13年ぶりのことだった。2000年代に入ってから新人王に輝いた高卒出身の投手は、平良と田中、そして2002年の正田樹(日本ハム)の3人しかいない。

 平成の時代に入った1989年以降を見ても、1999年の松坂大輔(西武)と1995年の平井正史(オリックス)のふたりが加わるのみ。セ・リーグに至っては、高卒出身の投手の受賞は、1983年の槙原寛己(巨人)が最後となっており、37年間も誕生していない。

 ドラフトで指名された選手が入団した1966年以降、高卒出身の投手で新人王を獲得したのは平良をふくめて10人だけだ。セ・パ両リーグの新人王105人(該当者なし:セ3回、パ2回)に対して、9.5%ということからも狭き門であることが見えてくる。

 また、歴史上同一リーグで2年続けて高卒出身の投手が新人王を受賞したことは一度もない。高卒投手の新人王は、非常にハードルが高い。

 しかし、佐々木朗は高校時代から160キロを超えるストレートを投げていた規格外の存在だ。昨年の安田尚憲を見てもわかる通り、井口監督は若い選手を起用しながら育てていく我慢強さもある。先発ローテーションに入ってくれば、多少打ち込まれたとしても起用を続けるかもしれない。

 高津監督も、昨シーズンはルーキーの吉田大喜に先発ローテーションを任せ、高卒2年目の濱田太貴もスタメンで起用し続けた。チーム事情もあるが、井口監督同様に若手を起用することに対して積極的な印象がある。投手力に課題があるチームで、確固たる先発ローテーション投手は小川泰弘くらい。先発の枠は十分に狙えるはずだ。

 今季は即戦力候補の大卒社会人も多くライバルは多そうだが、同じ2019年のドラ1組では、一足早くプロ初勝利を手にしたオリックスの宮城大弥もいる。両リーグから高卒出身の投手による新人王が誕生する可能は十分にあるだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き暗い話題が多い中、高校時代に話題を独占したふたりが、プロの世界でも注目を浴びる存在となれるのかーー。大きな期待に胸を弾ませながら、目前に迫った球春の到来を心待ちにしたい。


▼ 高卒出身の投手による新人王 ※ドラフト制以降

2020年:平良海馬(八重山商工高→西武)※3年目
2007年:田中将大(駒大苫小牧高→楽天)
2002年:正田 樹(桐生第一高→日本ハム)※3年目
1999年:松坂大輔(横浜高→西武)
1995年:平井正史(宇和島東高→オリックス)※2年目
1983年:槙原寛己(大府高→巨人)※2年目
1976年:藤田 学(南宇和高→南海)※3年目
1972年:三井雅晴(半田商高→ロッテ)※2年目
1971年:関本四十四(糸魚川商工→巨人)※4年目
1966年:堀内恒夫(甲府商高→巨人)
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