小さな大魔神は二軍スタート
DeNAは25日、一・二軍のキャンプメンバーを発表し、三浦大輔監督がオンラインでの取材に応じた。
宜野湾で行われる一軍キャンプメンバーに山﨑康晃の名前はなく、プロ入り後初の二軍スタートが決定。コーチの提言では一軍もあり得たが、「康晃くらいですね。宜野湾を嘉手納にしたのは。こちらで決めさせてもらった」と三浦監督が決断。「しっかりと嘉手納(二軍キャンプ地)で集中して状態を上げてもらいたい。去年味わった苦しみ、悔しさを持って。年が明けたからといって同じゼロからのスタートではない」と理由を説明した。
山﨑とも直接話をして「優勝には必要な投手ですし、ファームでしっかりとキャンプを送って、自分のボールを取り戻してほしい」との思いを伝えた。一軍に呼ぶ時期に関しても「ファームのコーチらと相談をして一軍でいけると総合的な判断がついたとき。どのタイミングで上げるかは決めていない」とし、期限は設けない考えだ。
チーム内に競争原理を
昨年一軍に居続けた乙坂智や、復活にかける桑原将志、キャッチャーの高城俊人も二軍スタートで、入れ替わるように宮本秀明、関根大気、山本祐大ら昨年三浦監督とともにファームで戦った選手が宜野湾組へ。「全員は宜野湾に連れていけない。全コーチに案を出してもらって、総合的に判断した」としながら、「去年ファームで見て、今年は一軍で勝負の年の選手もいる。宜野湾に入れて、どういうものを見せてくれるのか」と期待を寄せる。
その一方で、「牧や田中俊太も入ってきた。外野手も5人(一軍に)入れている。(結果が)出なければ入れ替えももちろんある」と公言し、「現時点でシーズンに入って誰が一軍とかは決めていない。それを見ていく」と、キャンプの意義を説いた。
すべての面において「競争です!」とシンプルに言い切った三浦監督。チームに競争原理を働かせてレベルアップを図る三浦ベイスターズの目指す形が、徐々にと可視化されてきた。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)