ニュース 2021.01.29. 17:45

田中将大 楽天復帰で楽しみな“日本人投手3人目となる偉業”

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プロ野球 ヤンキース移籍を発表する楽天・田中将大=2014年1月23日 写真提供:産経新聞社
話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、8年ぶりの楽天復帰が正式に決まった、田中将大投手にまつわるエピソードを取り上げる。

楽天は1月28日、ヤンキースからFAになっていた田中将大の復帰を正式に発表しました。2年契約で、年俸は巨人・菅野の8億円を超える日本球界最高額(一部報道では9億円)で合意。背番号は、以前と同じ「18」に決まりました。メジャー移籍以降、7年間空き番になっていたエースナンバーをつけて、マー君が仙台に凱旋します。

昨年(2020年)オフにFAとなった田中。新型コロナによる減収の影響もあって、ヤンキースとの残留交渉がまとまらず、メジャー他球団からも好条件のオファーが届かなかったため、年明けから「楽天復帰の可能性も」という報道が出ていました。「でも、最終的にはメジャーに残るでしょ」という見方が多かったなかでの日本球界復帰は、イーグルスファンのみならず、日本のプロ野球界にとってもまたとない朗報です。

今回、田中が復帰を決断したのは、もちろん古巣への思いや金銭的な高評価もあるでしょうが、何より「1シーズン、フルで投げたい」という思いが勝ったのでは、と推察します。プロ野球選手は、プレーしてナンボ。しかし、米国の新型コロナ禍はいっこうに収まる気配を見せておらず、スプリングキャンプも行えるかどうか、という状況です。

先日、キャンプ施設を多く抱えるアリゾナ州内の市長たちが連名で、MLB宛てにキャンプを延期するよう要望書を提出。そうなれば、昨年のように開幕も延期され、シーズンが短縮される可能性も大いにあります。ならば、143試合開催の見通しが立っている日本球界に復帰するのは、きわめて妥当な選択だったと言えるでしょう。

ただし、これでメジャーでのプレーにはひと区切り、ということでもないと思います。「いったん日本に戻ったら、メジャー復帰は困難」という見方もありますが、それは日本での活躍次第でしょう。年齢を重ねても安定した成績が残せると証明できれば、ヤンキースでの実績もあることですし、再び海を渡るのは決して難しくないはず。おそらく今回楽天と合意した契約内容には、メジャー復帰に関するオプションが付いていると思われます。

ところで今回、田中が予想された単年契約ではなく、「2年契約」を結んだのは意外でした。その理由は、後日行われる入団会見の席で明かされると思いますが、そのおかげで“ある偉業”を日本のファンが直接目にする可能性が高くなりました。……そう、「日米通算200勝」です。

この快挙を成し遂げた日本人投手は、野茂英雄(近鉄で78勝+メジャー123勝)と黒田博樹(広島で124勝+メジャー79勝)の2人だけ。黒田は広島復帰2年目の2016年に、マツダスタジアムで達成しています。

田中は昨シーズン終了時点で、日米通算177勝(楽天で99勝+ヤンキースで78勝)。あと23勝で大台に届きます。2年あれば十分到達可能な数字で、田中も当然それは意識しているでしょう。「偉業達成は日本で」という思いはよくわかります。

ちなみに、復帰初勝利が「日本通算100勝目」となりますが、もう1つ忘れてはならないのが「日本でのシーズン連勝記録は継続中」ということです。メジャー移籍前年の2013年、シーズン24勝無敗という空前絶後の記録を残した田中。

実はその前年(2012年)も最後に4連勝でシーズンを終えており、年またぎの「レギュラーシーズン28連勝」は現在も日本記録のままです。この記録も、田中が勝ち続ければ更新されて行くわけで、どこまで連勝を伸ばせるのか? これも話題になりそうです。

さらにもう1つ……日本球界に戻ったことで、田中が「侍ジャパン(野球日本代表)」に参加する可能性がグッと高くなりました。メジャー球団所属の日本人選手にとっては、契約の絡みでWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)や五輪への参加が難しい状況でしたが、日本でプレーしているなら、出場に支障はありません。

本来なら今年(2021年)は、3月に第5回WBCが行われているはずでした。新型コロナで開催が難しくなったため、昨年の時点で2023年春への2年延期が決定。そのときは楽天との契約が満了になっていますが、所属先次第では、2013年の第3回WBC以来10年ぶりに、侍のユニフォームを着て投げる田中の姿が見られるかも知れません。

ソフトバンク・柳田悠岐、オリックス・吉田正尚ら、他球団のスラッガーとの対決も楽しみですし、田中・涌井・岸・則本の「通算538勝カルテット」は、リーグ連覇を目指すソフトバンクにとって相当な脅威になるでしょう。田中の復帰はいろいろな意味で、日本球界を大いに盛り上げてくれそうです。

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