V奪還へ辻体制5年目が本格始動
2月1日から一斉にスタートする春季キャンプ。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間は全球団が、無観客で実施することを発表している。辻体制5年目を迎える西武は、今年もA班が宮崎県日南市南郷町、B班は所沢でスタートし6日から高知市春野町で本格始動。覇権奪還を目指す西武キャンプの見どころを探る。
●先発ローテーションの整備
昨季はセーブ王を獲得した増田達至、新人王に輝いた平良海馬らの活躍もあり、救援防御率はリーグ3位の3.48をマーク。一方で、先発防御率は同ワーストの4.87に沈み、チーム防御率は3年連続でリーグワーストを記録した。今年も最大のテーマは先発陣の強化。現時点で来日3年目を迎えるニール、新たな先発左腕候補のダーモディはキャンプ合流日が未定となっており、A班の先発候補には高橋光成、松本航、今井達也、浜屋将太に加え、本格的に先発転向を見据える平井克典、日本ハムから金銭トレードで加入した吉川光夫、そして期待の高卒3年目・渡邉勇太朗と同2年目・井上広輝らが名を連ねた。即戦力として期待されるドラフト2位左腕の佐々木健(NTT東日本)は、合同自主トレでのコンディション不良もありB班スタート。今年で41歳になる松坂大輔もB班でプロ生活23年目のスタートを切る。
●大卒野手2名がA班入り、競争煽る起爆剤として期待
昨季は自慢の打線も振るわず、リーグ3連覇を逃した西武。メジャーへ旅立った秋山翔吾の穴は大きく、愛斗、鈴木将平、高木渉ら多くの若手がチャンスをもらったが、一軍の壁に跳ね返される結果となった。昨秋のドラフトでは1位で渡部健人(桐蔭横浜大)、4位で若林楽人(駒大)、6位でタイシンガーブランドン大河(東農大北海道オホーツク)と支配下で3人の大卒野手を指名。即戦力候補たちが起爆剤となり、ハイレベルなレギュラー&開幕一軍争いに期待したい。
●復活目指す山川はB班スタート
昨季は主力野手の不調も目立った西武。V奪還へ山川穂高、外崎修汰、森友哉らの復活は欠かせない。昨シーズン右足首を故障した山川は、大事をとってB班からのスタート。ドラフト1位で加入した渡部も同じくB班スタートとなっており、新たな巨漢大砲にとって2年連続本塁打王は最高の教材になりそうだ。
西武キャンプのメンバー振り分けは以下の通り。
【A班】
<投手=17人>
今井達也、渡邉勇太朗、高橋光成、増田達至、宮川哲、松本航、浜屋将太、十亀剣、平井克典、森脇亮介、佐野泰雄、伊藤翔、田村伊知郎、井上広輝、吉川光夫、平良海馬、上間永遠
<捕手=4人>
森友哉、牧野翔矢、駒月仁人、中熊大智
<内野手=7人>
山野辺翔、外崎修汰、源田壮亮、タイシンガーブランドン大河、山田遥楓、川野涼多、中村剛也
<外野手=7人>
栗山巧、金子侑司、木村文紀、若林楽人、熊代聖人、岸潤一郎、高木渉
【B班】
<投手=19人>
松坂大輔、佐々木健、内海哲也、小川龍也、榎田大樹、與座海人、本田圭佑、松岡洸希、武隈祥太、中塚駿太、齊藤大将、大曲錬、粟津凱士、出井敏博、赤上優人、豆田泰志、東野葵、大窪士夢、水上由伸
<捕手=3人>
岡田雅利、柘植世那、齊藤誠人
<内野手=7人>
山川穂高、渡部健人、佐藤龍世、山村崇嘉、呉念庭、綱島龍生、長谷川信哉
<外野手=7人>
鈴木将平、西川愛也、愛斗、戸川大輔、仲三河優太、川越誠司、宮本ジョセフ拳