新規入国は宣言解除後か
日本野球機構(NPB)とJリーグが設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第25回が8日、Web会議システムにて実施。会議後に行われた会見には、NPBの斉藤惇コミッショナーとJリーグの村井満チェアマン、専門家チームが出席した。
プロ野球は緊急事態宣言下でのキャンプインとなったが、斉藤コミッショナーは「関係者、選手も緊張感をもって取り組んでいただいている」と話し、「PCR検査・抗体検査を繰り返しており、今日現在で7000人近い検査になっていますが1人も陽性者が出ていない」と現状を報告。観客動員制限や外国人選手入国などの問題はあるが、予定通り3月26日のレギュラーシーズン開幕を見据えた。
チーム間格差が生じている外国人選手の入国に関しては「これがある程度早まっていかないとチーム構成ができない」と現場の苦境に言及したものの、新規入国については「緊急事態宣言が発出されていて、ビジネストラックもほとんど止まっている状況。特別扱いするというのは非常に難しい」とコメント。3月7日まで延長された10都府県の緊急事態宣言が「解除されてから新しい交渉、お願い事をせざるを得ないかなと」と見通しを語った。
ただ、再入国も含めて必要とされる待機期間については、現行の14日から10日や1週間に短縮する案を政府へ要請する方針で、東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫っているという背景も含め、今後Jリーグと共同で政府へ提言していくことになった。
専門家チームの愛知医大・三鴨廣繁教授は、濃厚接触者の隔離期間について「入院された方は10日間経てば検査しないで退院されるが、濃厚接触者は2週間ちゃんとというルールがあって、われわれ病院関係者も甚だ矛盾を感じていたところ」とルールをアップデートする必要性も示唆。「今後、NPBとJリーグの両機構が我々の意見も参考にしながら政府と折衝していただけると理解しています」と話した。