被安打5・与四球1も76球で5イニング
オリックスの山本由伸投手(22)は5日、横浜スタジアムで行われているDeNAとのオープン戦に先発登板。2回に手痛い一発を浴びて3点を失ったものの、76球で5イニング=15のアウトを記録。3週間後を見据えながら、初の“大役”に向けて第一歩を踏みだした。
プロ5年目にして初の“開幕投手”が内定しているオリの若きエース。この日は先頭の神里和毅に対して初球から153キロを3連発。二死からルーキーの牧秀悟にピッチャー返しでセンターに抜ける安打を許したものの、昨季の首位打者で4番の佐野恵太を落ちるボールを打たせて二ゴロ。立ち上がりをゼロで切り抜ける。
しかし2回、一死から細川成也に緩いカーブを叩かれると、速い打球が三塁線へ。三塁手の福田周平は逆シングルでのキャッチを試みるも、ここは打球が思ったよりも跳ねなかったか、ボールはそのままレフト線に抜けていく。
味方の失策に続き、乙坂智は追い込みながら四球で歩かせて一死一・二塁。迎えた嶺井博希に対しては、1ボールからストライクを取りに行った153キロを完ぺきに弾き返され、打球はセンターバックスクリーン左に突き刺さる3ラン。守備の乱れからではあったが、ひと振りで3点を失ってしまった。
それでも3回は先頭の田中俊太を投ゴロに打ち取り、軽快なフットワークで一死。先ほど安打を許したルーキー・牧には、外いっぱいにカットボールを決めてズバッと見逃し三振。4番の佐野も一ゴロに仕留め、上位打線を相手にこの日はじめての三者凡退。立ち直った姿を見せる。
4回も先頭の宮﨑敏郎に安打を浴びたが、細川を1球で遊ゴロ併殺に斬り、乙坂には粘られながらも、最後はゆるいカーブで空振りの三振。テンポ良くアウトを重ねていく。
迎えた5回、先頭の嶺井も1球で遊ゴロに打ち取ったが、大和には2ボールからの高めに浮いたカットボールを右中間に弾き返されて二塁打。トップに返って神里には一塁への内野安打を許し、一死一・三塁のピンチを迎えてしまう。
それでも、神里の盗塁をスタメンマスクの頓宮裕真が見事に阻止。同郷の女房に救われると、二死三塁から田中俊太は二ゴロ。大城滉二の好プレーもあり、ピンチをゼロで切り抜けた。
山本は5回までで降板。嶺井に一発を浴びて3点を失ったが、5回を投げ、打者20人に対して被安打は5。与四球が1、3奪三振で3失点。
序盤の3イニングは最速154キロを連発するなど速球中心、4回と5回は140キロ台のカットボールやシュート、フォークボールに120キロ台のカーブと、変化球を多めに感触を確かめながらの計76球。5回終了後にはベンチで高山郁夫コーチと長めに言葉をかわし、この日の仕事を終えた。
山本由伸・プロフィール
ポジション:投手
投打:右投右打
生年月日:1998年8月17日(22歳)
身長・体重:178センチ・80キロ
出身地:岡山県
球歴:都城高-オリックス(16年・4位)
[昨季成績] 18試(126.2回) 8勝4敗 防2.20
[通算成績] 97試(346.1回) 21勝13敗1セーブ・32ホールド 防2.42