一軍の対外試合2試合連続安打
熾烈な外野手争いのなかで、ロッテの髙部瑛斗が少ない打席機会で結果を残している。
3月9日の楽天戦で代走から出場し、オープン戦初出場を果たすと、ライトの守備から途中出場した翌10日の楽天戦では、3-4の7回無死一、二塁の第1打席、ブセニッツの初球をきっちりと送り、続くマーティン、山口航輝の連続適時打に繋げた。5-4の8回二死一、二塁の第2打席では、守護神・松井裕樹が1ボールから投じたスライダーを捉え、センターへの2点適時三塁打。
この日は『2番・右翼』で先発出場し、0-0の3回一死二塁の第2打席、楽天先発・滝中瞭太から6球連続ファウルで食らいつく粘りを見せると、8球目にインコースのストレートが体に当たり死球で出塁した。続く5回の第3打席は1ボールから滝中の変化球をライト前に運んだ。楽天とのオープン戦の3試合は、4打数2安打、2打点、1盗塁と存在感を示した。
2月の対外試合から打撃でアピール
改めて2月の対外試合から髙部のここまでを振り返ると、対外試合初戦となった2月13日の楽天戦に『2番・右翼』で先発出場しマルチ安打を放つと、16日の広島戦、18日の楽天戦はスタメン出場するも無安打。同じく外野のレギュラーを目指す岡大海が、13日の楽天戦で3打点、16日の広島戦で本塁打を放つなど、ともに途中出場からの1打席で結果を残した。高部も負けじと、スタメン出場した21日のDeNA戦で適時打を放ちアピール。
岡だけでなく、冒頭にも述べたようにマリーンズの外野陣の競争が熾烈で、菅野剛士、藤原恭大、加藤翔平がおり、2月23日の宮崎での遠征から福田秀平も一軍の対外試合に出場した。高部は宮崎遠征での3試合は全て途中出場からだったが、24日のソフトバンク戦では代走から途中出場し、回ってきた1打席できっちりとレフト前に安打を放った。
3月に入ってからは、二軍の春季教育リーグの試合に出場し、2日の西武戦が3安打、6日の日本ハム戦が1安打と好調を維持して、9日の楽天とのオープン戦から再び一軍に合流していた。
外野の選手層が厚く、レギュラーを勝ち取るだけでなく、開幕一軍を掴むのも至難の技。特に髙部と同じ“左打ち”、“俊足”といった外野手が多い。2月の対外試合からここまで四死球の少なさが気になるところではあるが、一軍の対外試合で放った7安打全てが3球目以内に打ったもの。早いカウントから積極的にバットを振っていき、安打にしている。開幕を一軍で迎えるためにも、与えられた出場機会でアピールをし続けたい。
▼高部瑛斗の一軍対外試合成績
2月:8試 率.294(17-5) 本0 点1 四死1 盗1
3月:3試 率.500(4-2) 本0 点2 四死1 盗1
文=岩下雄太