プロ野球開幕特集・スペシャル対談!
3月26日(金)、ついにプロ野球の2021年シーズンが幕を開ける。
新型コロナウイルスの影響により、オープン戦の中断にシーズン開幕の延期、交流戦・オールスター戦の中止、無観客での公式戦開催に120試合制のペナントレースなどなど…。あらゆる面で"異例"の戦いとなった前代未聞のシーズンを乗り越え、今年はなんとか3月に球春到来を喜ぶことができる。
143試合のフルシーズン開催に加え、交流戦やオールスター戦の復活、さらには8月には東京五輪で野球競技の復活も予定されており、たくさんの楽しみや希望を抱えて開幕を待ち望んでいるファンの方も多いことだろう。
というわけで今回は、みなさんと同じように、抑えきれないワクワクとともに「3.26」を迎えた野球好きアイドル・柏木ひなたさん(私立恵比寿中学)へインタビューを実施。
スペシャルゲストには、昨季までヤクルトでプレーをし、ユニフォームを脱いだばかりの上田剛史さんをお迎えして、いよいよ始まる新シーズンの楽しみや、愛するスワローズのお話を存分に語っていただいた。
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取材=尾崎直也
撮影=須田康暉
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“異例のシーズン”を振り返って…
―― 何もかもが“異例”だった2020年。まずは、選手としてプレーをされていた上田さんに、そのあたりの難しさなどを伺いたいと思います。
上田:いや、本当に何もかもがいつもと違いましたからね…。キャンプをやって、オープン戦もはじまった中での自粛、開幕も延期ということで、準備をしていたのに急に目標がなくなったという感じ。やっぱり一番は気持ちの持って行き方、そこがすごく難しかったですね。まぁ僕は野手なのでまだよかったと思います。ピッチャーは本当に大変だったと思いますよ。
柏木:特に変えたこととかはありましたか?
上田:調整方法に関しては、特に変えたことはなかったですね。自粛期間はひたすら家にいることしかなかったので、やっぱり家にずっといるというのもストレスが溜まりますし、おもしろい映画を探して見たりとか、あとはゲームをしたりとか、ですかね。ふだんはあまりゲームとかもしなかったんですけど。
柏木:あとは“無観客”での試合って、どんな気持ちでしたか?
上田:正直、開幕した時は本当に公式戦という感じがしなかったですね。実感が湧かなかった。それまでの練習試合と同じような景色だったので。
―― やっぱり気持ち的には「やりづらいな」という…?
上田:やりづらさもありましたけど、当時よく言われていたのがバッターの打った音だったり、ピッチャーが投げてボールがミットに収まる音もよく聞こえるという。それはやっている側もそうで、すべての音が外野を守っていてもよく聞こえたので、打球の音でどんな当たりかだいたい分かる、というのはありましたよ。これは詰まっているとか、これは伸びてくるかもしれないとか、その辺の一歩目の判断はしやすかったんですよね。
柏木:たしかに、去年は「こんなにすごい音がするんだ!」という発見がありました。
上田:ただやっぱり、応援がないというのはやりづらいですよね。ヒットとか打っても、「あれ…?」みたいな。うちのベンチしか喜んでないな、というちょっとした寂しさはありました。
―― 柏木さんも、昨年はなかなか球場に行くことができないのが寂しかったとおっしゃっていましたが、選手も同じように寂しさを感じていたんですね。
上田:なので、その場にお客さんはいませんでしたけど、より“お客さんの目”というのを意識しましたね。怒られたりもしましたけど、ホームランのあとのパフォーマンスなんかもそういったところから。
柏木:あれ!いつも笑わせていただいてました(笑)
▼ 「#上田新喜劇」
―― 「#上田新喜劇」ですね。いつの間にかリーグをまたいでの大流行になりましたね。
上田:僕があんなことをしていたら、以前ヤクルトにいて今は日本ハムにいる谷内亮太から連絡があって、「矢野さん(=矢野謙次外野守備コーチ兼打撃コーチ補佐/今季から二軍打撃コーチ)がめちゃめちゃハマってましたよ」と。それならと思って、「矢野さんにもやってもらうようにお願いしておいて」と伝えたら、なんとその日の試合でやってくれていた(笑)そんなこともあって、プロ野球もそうですし、最終的には社会人野球でもやってくれていたみたいで。
柏木:でも、怒られたんですか?(笑)
上田:アフロのカツラを被った時は、さすがに怒られましたね(笑)
柏木:(笑)
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「トリプルスリーも狙える」上田さんの注目選手は?
―― 昨年は開幕が延期となって6月までズレ込みましたが、今年は3月に開幕を迎えることができますね。
柏木:いや本当に。「3月に開幕できる」というのがまず嬉しい事ですよね。
―― 柏木さんが今年特に注目している選手はいますか?
柏木:実は先日、とある番組で今年の注目を聞かれまして……。
―― 同じでも、変えていただいても構いませんよ!
柏木:いや、あのー、その時は廣岡大志選手って言ってたんですね…。
―― あっ……
柏木:そうしたら、その収録の後にトレードが決まったので…。もうパニックでしたよね。当たり前ですけど、その時はそんなことはまったく考えていなかったので…。
―― いや、本当に大きな衝撃が走ったトレードでしたし、特にヤクルトファンの方は悲しまれていた方も多かったです。
柏木:私も聞いた時は泣きそうでしたよ!廣岡選手はもちろん前から注目していて、とても楽しみな選手だったんですけど、今年は年男なんですよね。なので今年こそブレイクを!と思っていたので…。でも、巨人に行っても変わらず頑張ってほしいなと思います!
上田:裏側は分かりませんけど、たぶんジャイアンツが廣岡選手を欲しかったんでしょうし、ヤクルトもやっぱりピッチャーが欲しいなというところで田口麗斗選手を獲得しましたからね。ジャイアンツには坂本勇人選手だったり、岡本和真選手という良いお手本がいて、特に岡本選手は高校の先輩ですから。良い刺激をもらって活躍してもらいたいですよね。
―― 廣岡選手との思い出話、エピソードはありますか?
上田:たくさんありますね。仲良い選手のひとりでしたし、家も近かったのでしょっちゅう遊びました。でも、主にいじり合いですね。おもちゃのゴキブリとか買ってね。
柏木:えっ…?
上田:最初はあいつからだったんですよ。当時の僕のスマホケースが手帳型のもので、その開いたところにゴキブリのおもちゃを仕掛けていて。もう開けた瞬間にぶん投げちゃいますよね。これは仕返しせなあかんなと。僕もリアルなゴキブリのおもちゃを探して買ったんですよ。100匹。
柏木:100ぴき…?!
上田:その100匹を全部、廣岡の帽子の中に入れておいて、帽子を手に取った時にすべて落ちてくるように慎重に仕掛けて。腰抜かしてましたね(笑)
柏木:怖すぎる!(笑)
―― 上田さんは特に注目している選手はいますか?
上田:僕は塩見泰隆と宮本丈ですかね。塩見はもう能力的に言ったらトリプルスリーとかも取れるくらいのポテンシャルを持っている選手なので。今年で4年目ですか。なんとかレギュラー定着をね。頑張ってほしいなと。
―― 塩見選手は毎年のように名前が挙がりますが、昨年もやはり故障やコンディション面で苦しみましたね…。
上田:あいつは事故物件とかに住んでるんじゃないですかね。引っ越した方がいいかも(笑)やっぱり能力も大事ですけど、一流になっていく選手と言うのはケガをしないんですよ。もちろん、みんな痛みや疲れを感じているんですけど、青木さん(=青木宣親)なんかは常にそのスレスレのところで、自分の身体と相談しながら戦ってきた。これはもうシーズンを経験していくうえで、自分の中で意識を高めていくしかないんですよね。
―― 宮本選手は昨季は90試合以上に出場。ひとつ良い経験が積めたのではないでしょうか。
上田:そう思いますね。宮本は一番かわいがっていた後輩で。去年はかなり頑張ってましたから。競争は激しくなっていますけど、めちゃめちゃ努力家でもありますし、今年も頑張ってもらいたいですね。
「怖いけど楽しみ」?交流戦が復活!
―― プロ野球全体を見て、オフのニュースと言えば、田中将大投手の楽天復帰ということもありました。上田さんは同学年ですよね。
上田:そうですね。同級生でメジャーに行って活躍して、そんな選手が日本に戻って来てくれるというのは、まずプロ野球界全体が盛り上がるので。こんなご時世でもありますし、野球ファンの方を喜ばせてくれるような姿がたくさん見られると良いですよね。
―― 実に8年ぶりの日本復帰となるんですが、柏木さんは楽天時代の印象とかってありますか?
柏木:いや、ないんですよ。もちろん、後からいろいろな映像を見たりとかして、知ってはいるんですけど、楽天にいた時代はまだプロ野球をしっかり見る前でした。なので、日本でその姿が見られるのは楽しみです!
―― 今年は交流戦もありますので、ヤクルトと対戦する可能性もありますからね。
柏木:そんなスゴいピッチャーの方と戦うのはちょっと怖いですよね…(笑)
―― 昔から交流戦ではパ・リーグが強さを見せていましたけど、昨年の日本シリーズもソフトバンクがあっという間の4連勝。最近はよりパ・リーグの強さが目立っている状況ですね。
上田:強かったですね。とにかく選手の層が厚い。特に投手のレベルの高さが際立っていましたね。勝ちパターンはもちろんですが、そこに入って来ていない投手でもそんなにランクが落ちないというか、ソフトバンクの中で少し力が落ちるというだけで、よそでは勝ちパターンを張れるような実力を持っている投手がゴロゴロいる。去年からヤクルトに来て活躍した長谷川宙輝投手なんかまさにそうで、ソフトバンクでは育成選手だったんですからね。
柏木:良い選手が来てくれました…!!
上田:だからこう、すぐに何かを変えてどうこうというような、そんなかんたんな問題ではないですよね。ひと言になってしまいますけど「環境」。それは施設や設備のようなハード面もそうですし、三軍まであってどこでも常に競争があるという部分も含めてですね。
―― 復活する交流戦では、そのソフトバンクだったり、田中将大投手が加入する楽天だったり、パ・リーグのチームに対抗していかなければなりません。逆に言えば、セの他球団が苦しんでいるのであれば、一人勝ちするチャンスにもなります。
柏木:日本シリーズとかを見ていたら怖くなっちゃいますけど、なんとかやり返してもらいたいです!あと、交流戦って単純にふだんと違うチームが見られるのが楽しい。なので、勝つことができたらもうそれ以上はないですね(笑)
侍ジャパン4番候補の素顔とは…?
―― また、今年の楽しみというところで言うと、やっぱり五輪に触れないわけにはいきませんね。
柏木:侍ジャパン!いや~応援したいですね。
―― ヤクルトで言えば、村上宗隆選手は4番候補として名前が挙がっていますね。
柏木:はい!!去年も本当にすごかったですよね…。進化が止まらない…!!
―― 村上選手と言えば、「上田さんがチューすると打つ」みたいな伝説も…。
上田:キモいよね?(笑)
柏木:いやいやいやいや…(笑)
上田:2年前ですかね、村上がブレイクした年です。めちゃくちゃ調子悪くて悩んでいた時期があって、なんとなく冗談で言ったんですよ。「俺がチューしたら打てるんちゃうか?」みたいな。そしたら思っていた以上に悩んでいたみたいで、「お願いします!」って言われた(笑)
柏木:もう何をしてでも…という感じだったんですね(笑)
上田:しょうがないからしたんですよ。口じゃないですよ?ほっぺですよ?そしたら、本当にホームラン打ってきた(笑)
柏木:すごすぎる…(笑)
上田:それがもう3連続ぐらい続いてしまったので、あの年は大変でした。実は去年も、いつかの中日戦だったと思うんですけど、1打席目・2打席目とチャンスで打てなかった時に突然ベンチ裏にやってきて、何事かと思ったら、「つよしさん、チューしてください」って言ってきて(笑)
柏木:もう自分から求めに(笑)
上田:なんで今ここで…と思いましたけど、してみたら次の打席でホームランか、タイムリー打ってましたね。なんなんですかね。
柏木:もうなんというか、風格がすごいんですけど、普段はどんな方なんですか?
上田:あんなに若くして大活躍してますけど、本当にふつうの少年という感じ。かわいい感じの。あとは僕とファッションの好みが合うんですよね。僕がわりと服好きで、村上とは「これ良いよね」というものが合う。自主トレでアメリカに行っていた頃とかは、ロサンゼルスでよく一緒に買い物に行っていましたね。
―― 代表への期待も?
上田:いや、もうクリーンナップ候補でしょう。山田哲人と一緒に中軸打つなんてなったら、本当に楽しみですよね。
柏木:最高ですね!もちろん、どの選手も全力で応援するんですけど、やっぱりヤクルトの選手がいてくれたら嬉しいです!
“上田2世”は「必要ない」!?
―― では最後に、今年のヤクルトについても伺っていきたいと思います。柏木さんは先ほど廣岡選手のお話をしてくれましたが、ヤクルトの選手で注目している選手はいますか?
柏木:ん~、毎年一人をえらぶのは難しいんですけど…ルーキーの元山飛優選手で!
―― ドラフト4位で加入した内野の選手ですね。
柏木:やっぱりショートがなかなか固定できていないというのは言われていたと思うので、そこにフレッシュな選手が入って来て、しかも背番号が宮本さん(=宮本慎也)の「6」ですから。楽しみです!
上田:映像でしか見ることができていないんですが、守備は評判通りですごく良かったですよね。打撃もキャンプ中は良いアピールをしていましたけど、やっぱり徐々にプロの壁は感じてくるのかなと思います。ただ、元山選手が入ってきたことによって、今は西浦直亨がめちゃめちゃ頑張っているじゃないですか。だから良い補強だったなと、この時点でも思いますよね。守れるというのは強みですから、ここから開幕一軍、ゆくゆくはレギュラーへ…というね。なんとか頑張ってほしいですね。
―― 元山選手は元気印と言いますか、キャラクターも好評で。キャンプでは早くから盛り上げ役になったりもしていたので、“上田2世”じゃないですけど、ベンチを明るくするところも期待されますね。
上田:いや、“上田2世”は作らなくていいと思いますけどね(笑)
柏木:ベンチの雰囲気が明るいと、見ている側もなんだか楽しくなります(笑)
上田:ベンチを盛り上げると言えば、僕もよく取り上げていただいていましたけど、嶋さん(=嶋基宏)が一番すごかったですね。ものすごく良い声を出していて、僕が監督だったら、ケガをしていてもベンチに置いておきたいと思う選手です。やっぱり楽天でもずっとリーダーとして引っ張っていましたし、日本代表でもキャプテンを務めたような方ですもんね。やっぱりすごいんだなと思いましたし、僕なんかいなくても全然大丈夫ですよ!
―― では最後に、「今年のヤクルト、どう?」ということで、順位的な話も…。
上田:え、優勝ですよね?
柏木:あ…はい!!もちろんです!気持ちは!いつも!!(慌)
上田:(笑)いや、2015年も最下位→最下位からの優勝でしたから。今また最下位→最下位と来ているのでね。これはあるんじゃないですか。
柏木:吉兆ですね…!
上田:3年連続最下位はしんどいよね?
柏木:さすがにちょっとツラい…ですね(笑)いや、今年こそ優勝です!頑張っていただきたいですし、今年もしっかり応援します!
上田:いやでも真面目に、大きなケガやアクシデントなくシーズンを戦うことができれば最下位になることはないですし、全然Aクラスに入っていく力もあると思うんですよね。とにかく投打の柱となる選手が万全で頑張ってくれて、そこに若い子が出てきてくれれば。奥川恭伸投手なんかは高卒2年目ですけど頑張ってますし、あとは高橋奎二だったり、原樹理だったり、高梨裕稔とか。良かったり悪かったりで来ている投手が改善されてくれば、一気に上向いてくるのかなと思いますよ。
柏木:今の時期は本当に楽しみしかないので。このワクワクがなるべく長く続いてほしいですね!
―― ヤクルトのこれからについて伺いましたが、最後の最後に上田さんの今後について、何か野望などがあれば教えてください。
上田:今は本当にいろいろやらせてもらっていて、YouTubeもそうですし、先日はテレビにも出させていただいたり、あとはこういったメディアの取材もですね。まずはいろいろとやってみようという。その中でも一番は、母校の臨時コーチをやらせてもらっていて。高校生の指導をしたりもしています。
―― 関西高校ですね。学生野球資格回復研修を受けたこともSNSで発表してらっしゃいましたね。
上田:なので、毎月1週間とか2週間は岡山に行って教えてます。この前も、センバツに出場した明徳義塾と練習試合をして、そこでベンチに入ったりもしたんですけど、やっぱり楽しいですね。高校生ってまだ野球の深い部分と言うか、知らないことが多いんですよ。そういうのを伝えてあげると、すごく吸収してくれる。「初めて聞きました!」と言ってから、変わるのも早い。成長がよく見えるのが、すごく楽しいなと。
―― やっぱり母校には恩返しをしたいという想いが?
上田:もちろんです。練習を見て、教えられることがあればなんでも教えたいですし、東京にいる時も、関東近郊の中学生とかを見に行ったりもしています。この辺の中学生はやっぱりレベルが高い。まぁ、3年生に聞いてみたらだいたい進路が決まっているんですけどね…(笑)もし僕の行動がキッカケで関西高校に来てくれる子が増えたら本当に嬉しい。全国の中学生たちには、ぜひ関西高校に来てほしいと伝えたいですね。
―― 上田さんの新たな挑戦からも目が離せませんね!お二方、本日はありがとうございました!
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セ・パ11球団の主催試合を全てライブ配信(見逃し配信も対応)。
広島カープ主催試合に関しては配信されないが、
ヤクルトの全143試合中131試合はライブ配信されるので、
ファンならかなり満足度が高いのではないだろうか。
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