開幕3連敗…
1974年以来となる勝率1位でリーグ優勝を目指すロッテは、敵地・PayPayドームで行われたソフトバンクとの開幕3連戦に3連敗を喫した。開幕3連敗スタートは2017年以来4年ぶりで、このときも敵地・福岡でソフトバンクに3連敗を食らった。
この3連戦、昨季チームの躍進を支えた“リリーフ陣”がピリッとしなかった。なんとか打線がソフトバンク投手陣からリードを奪う展開に持ち込みながらも、2試合連続で逆転サヨナラ負け。“勝利の方程式”と呼ばれるセットアッパーのハーマン、守護神の益田直也が2試合連続で打たれての敗戦は、チームにとってかなり痛い。
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楽天とのCS争いに敗れ4位に終わった19年はイニング別失点で8回がもっとも多い87失点だったが、リリーフ陣を補強した昨季は8回の失点数が47と減少。勝利に直結する8回の失点が減ったことで、打線が打てないなかでも、勝ち星を積み重ねることができた要因のひとつといえる。
リリーフ陣の出来、不出来がチームの勝敗を左右するだけに、7回、8回、9回を投げる投手は当然ながら、非常に大事になってくる。復調を待つのか、再整備するのか、難しいところではあるが、ここの見極めを誤ると、シーズン通して苦しい戦いが強いられるだろう。
今季初勝利を!
投打ともに課題は山積しているが、まずは1つ白星を手にしたいところ。本拠地開幕戦で先発する小島和哉には、チームに勢いをもたらす投球に期待したい。
小島の課題は立ち上がり。昨季はイニング別で最も失点が多かったのが1回と2回の15失点。ここを乗り切れば、3回以降はリズムよく打ち取っていくのが昨季の小島の投球スタイルだった。
チームが3連敗中であることに加え、本拠地開幕戦、さらには自身今季初登板と緊張感やプレッシャーは大きいと思うが、ここを乗り越え、チームに白星を導いて欲しい。
一方打線は、楽天の先発は昨季0勝3敗、防御率0.82と完璧に抑え込まれた岸孝之を攻略していかなければならない。特にZOZOマリンでは、昨季17イニングで岸から奪った得点はわずかに1点。この数字を見るだけでも、苦しい戦いが目に浮かぶが、昨年のことと割り切って、打ち崩していくしかない。
開幕カードのソフトバンク戦に3連敗した後、昨季大きく負け越した楽天戦だが、浮上のきっかけをつくる意味でも大事な3連戦といえるだろう。過去は変えることはできないが、未来は変えられる。この3連戦が終わったときには、気分良く金曜日からの日本ハム3連戦(札幌ドーム)を迎えられると信じたい。
文=岩下雄太