◆ 断ち切れなかった悪い流れ
開幕から引き分けを挟んで5連敗中と、元気がないDeNA…。
この日も嫌な流れを断ち切ることはできず、三浦ベイスターズの待望の初勝利はまたしてもお預けとなった。
2回に先頭の佐野恵太が二塁打を放ち、宮﨑敏郎の進塁打を挟んで田中俊太の犠飛で先制。ペースを掴んだかに見えたが、直後の3回に先発・京山将弥がつかまる。
先頭の安部友裕に一発を浴びてかんたんに追いつかれると、二死から菊池涼介にもソロを浴び、この回2失点でたちまち逆転。
5回には二死から連打と四球で満塁のピンチを招き、坂倉将吾に対しては追い込みながらも決めに行った速球が甘く入り、左中間へと弾き返された飛球はフェンスをギリギリで越える満塁弾。1－5と点差を拡げられてしまった。
6回にはルーキー・牧秀悟の2点適時打で反撃の姿勢を見せるも、なおも無死二塁というチャンスは4番の佐野が三飛、つづく宮﨑も内野ゴロに倒れて2点止まり。
直後の7回表は二死ながら三塁というピンチで左の松山竜平にサウスポー・砂田毅樹を当てる気迫を見せたが、シフトの逆を突かれるような当たりがセンターへと抜けていく不運もあって、これで再び4点差。残る3イニングでこれをひっくり返す力は残っておらず、3－7で敗戦。引き分けを挟んでの連敗は6に伸び、これで今季8戦未勝利となった。
◆ 指揮官は被弾を悔やむ
試合後、三浦大輔監督は「良い形で先制をしたが、その後が続かなかった」と振り返りつつ、「先制をした後の2本、二死走者なしからの4失点（＝坂倉の満塁弾）。痛すぎました」と、一発での失点を悔やむ。
また、反撃に出た6回の攻撃が3点止まりだったことについては、「クリーンナップが勝負に行った結果。仕方ないです」と切り替え。しかし、結果的には本塁打の出やすい本拠地球場で3発を浴び、一方で4番・5番がチャンスで打てず、さらにはシフトも裏目に出る…。まさに負のスパイラルに陥った状況には、「流れを大事にしないといけない」とコメント。まずはペースを取り戻すことが先決だ。
「結果をしっかりと受け止めて、また明日。終わったことは変えられないので。早く勝ち試合を見せられるようにやっていくだけです」
逆境を力に変え続けてきた三浦大輔の言葉を、今はただ信じるしかない。
取材・文＝萩原孝弘
