ポイントは「6回・7回の攻め」
ヤクルトとの2試合を1勝1分で勝ち越した中日だったが、移動を挟んで巨人には連敗…。
2日続けての1得点と、この日も“貧打”に苦しんだ。
「開幕戦以来本塁打なし」の呪縛こそ解けたものの、勝ち越したヤクルト戦も2点ずつと課題は解消されていない竜打線。
前日はあわや「ノーヒットワンラン」という1安打・1得点の敗戦…。嫌な流れを断ち切るべく、この日は2番にベテランの福留孝介を置き、4番にアリエル・マルティネスを置く新打線で挑んだ。
しかし、結果は7安打を放ったものの1得点。その1点も9回にマルティネスが放った一発によるもので、肝心な“つながり”は戻って来なかった。
悩める竜打線について、14日放送の『プロ野球ニュース』で解説を務めた高木豊氏は、「流れを掴むことができなかったですね…」と振り返る。
試合のポイントに「中日打線がどういうバッティングを見せるか」を挙げていた高木氏。そんな中で目に留まったのが、「6回・7回の攻撃」だった。
6回は福留孝介が1球で遊飛に倒れると、福田永将も3球で三ゴロ、A.マルティネスも3球で三ゴロとかんたんに三者凡退。7回も高橋周平の空振り三振にはじまり、阿部寿樹は1球で遊ゴロ、石橋康太も1球で左邪飛。上位からの打順だったが、巨人の先発・畠世周に2イニング続けて7球で料理されてしまった。
高木氏は、「ピッチャーが一番苦しいと言われる6回・7回が、7球・7球で終わってしまったんですよね。畠も助かったでしょうし、なんと淡泊だと。もうあきらめてしまったのかと。そんな感じすら受けるような攻撃でした」と、先発投手も苦しくなってくる中盤から後半へ…というところで、しぶとい攻撃ができなかった点を挙げ、「もうちょっと粘りがあってもよかったかなと思います」と語った。
また、大きく組み替えてきた“新打順”については、「一番近くで見ている与田剛監督、打撃コーチが考えること」としながら、「僕は開幕戦の打線に戻してガマンすることをオススメします」とコメント。
主砲ダヤン・ビシエドを欠く苦しい状況のなか、いかにして打線の勢いを取り戻していくのか…。代わって昇格した福田や、この日一塁に入って本塁打を放ったアリエル・マルティネス、そして打撃がウリの若き捕手・石橋といったところから、チームの危機を救う救世主が現れてほしいところ。
開幕からまだ1カ月経っていない状況とはいえ、上位争いに食らいついていくためにも“起爆剤”の台頭が待たれる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』